介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
コミュニケーション技術 問3
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問題
介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) コミュニケーション技術 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
Eさん(70歳、女性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で言語に障害がある。
発語はできるが、話したいことをうまく言葉に言い表せない。
聴覚機能に問題はなく、日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが、単語がつながる文章になるとうまく理解できない。
ある日、Eさんに介護福祉職が、「お風呂は、今日ではなくあしたですよ」と伝えると、Eさんはしばらく黙って考え、理解できない様子だった。
このとき、Eさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
発語はできるが、話したいことをうまく言葉に言い表せない。
聴覚機能に問題はなく、日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが、単語がつながる文章になるとうまく理解できない。
ある日、Eさんに介護福祉職が、「お風呂は、今日ではなくあしたですよ」と伝えると、Eさんはしばらく黙って考え、理解できない様子だった。
このとき、Eさんへの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「何がわからないのか教えてください」と質問する。
- 「お風呂、あした」と短い言葉で伝える。
- 「今日、お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
- 「あしたがお風呂の日で、今日は違いますよ」と言い換える。
- 「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と1音ずつ言葉を区切って伝える。
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この過去問の解説 (2件)
01
Eさんは、話したいことをうまく言葉に出せず、単語がつながる文章の理解がうまくできません。
言語障害があり、恐らく失語症があると考えられます。
失語症は、言語中枢が障害され、聞く、話す、読む、書くなどがスムーズにできなくなるものです。
そのため、文字盤などを使うコミュニケーションは不適切です。
また、問題にもあるように、文章ではなく単語でなら理解できる場合があります。
そういった場合には、単語を組み合わせてコミュニケーションを図ることが大切です。
不正解です。
Eさんは、単語がつながる文章の理解が難しい状態です。
単語を組み合わせてコミュニケーションを図る必要があります。
正解です。
失語症の方には単語を組み合わせてコミュニケーションを図ることが最も最適と考えられます。
不正解です。
Eさんは、単語がつながる文章の理解が難しい状態です。
また、状況が理解できていない場面で「今日、お風呂に入りたいのですね」という質問は、混乱を招く恐れがあります。
単語を組み合わせてコミュニケーションを図る必要があります。
不正解です。
Eさんは、単語がつながる文章の理解が難しい状態です。
単語を組み合わせてコミュニケーションを図る必要があります。
不正解です。
Eさんは単語がだいたい理解できる状態です。
1音ずつ言葉を区切ることは逆に単語として理解できない可能性もあるため不適切です。
失語症は運動性失語と感覚性失語の2タイプがあります。
運動性失語 話すことは難しいが、話を聞くことや、言葉や文字の理解はできる
感覚性失語 話すことは出来ても間違いが多い。話の理解や言葉や文字の理解も難しい
ただし、運動性失語でも、言葉を思い出すことができなかったり、文章ではなく単語でなら理解ができるという場合もあります。
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02
この問題ではEさんが脳梗塞により言語に障害があることと、その障害の程度を表した箇所をおさえた上で適切な対応を選択していきます。
不正解です。
Eさんの言語障害には話したいことをうまく言葉にできないことと、単語がつながる文章になるとうまく理解できないことがあります。そのことから、うまく言葉にできないことをさせてしまっている質問になり不適切です。
正解です。
「今日ではなく明日」という文章は単語の繋がりから分かりづらくなっていることが考えられます。
単語のみで伝わりやすいようにすることはEさんに対して適切です。
不正解です。
伝えた内容自体が理解できていないのではないかと考えることが必要です。
相手がこう理解しただろうと解釈しての発言はコミュニケーションにならず不適切です。
不正解です。
単語がつながる文章になるとうまく理解できないため、同じような文章に言い換えても伝わりにくく適切な対応とはいえません。
不正解です。
Eさんは聴覚に問題はなく、日常会話で使用する単語はだいたい理解できることから、1音ずつ区切って伝えることは適切な対応にはなりません。
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