介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
生活支援技術 問2

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 生活支援技術 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

関節リウマチ(rheumatoid arthritis)で、関節の変形や痛みがある人への住まいに関する介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 手すりは、握らずに利用できる平手すりを勧める。
  • いすの座面の高さは、低いものを勧める。
  • ベッドよりも、床に布団を敷いて寝るように勧める。
  • 部屋のドアは、開き戸を勧める。
  • 2階建ての家の場合、居室は2階にすることを勧める。

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この過去問の解説 (2件)

01

福祉用具や住環境の問題ですが、ポイントは関節リウマチによる肢体不自由を念頭に置いて回答できるかということになります。

 

関節リウマチは多発性の関節の痛みや腫れ、可動域の制限が主症状で、手足の関節の痛みからはじまり、肘、膝、股関節、指の第二関節などに広がり、関節の変形に至ることも有ります。

選択肢1. 手すりは、握らずに利用できる平手すりを勧める。

正解です。

指の関節の痛みや変形で手すりを強く握ることができない可能性があります。

平らな部分を手や腕全体を使って身体を支えることができる平手すりを勧めることが適切です。

選択肢2. いすの座面の高さは、低いものを勧める。

不正解です。

股関節の痛みや関節可動域の状態により立ち上がりづらくなってきます。

座面を高くすることで、小さな力で立ち上がることができます。

選択肢3. ベッドよりも、床に布団を敷いて寝るように勧める。

不正解です。

関節の痛みや変形で、布団からの起き上がりが難しくなります。

高さの調整できるベッドなどを使用することで、小さな力で起き上がりや立ち上がりがしやすくなります。

選択肢4. 部屋のドアは、開き戸を勧める。

不正解です。

開き戸はドアが前後に開くため、出入りの際にバランスを崩したりする場合があります。

また、転倒などの事故があった場合に救助がしやすいように引き戸を勧めることが適切です。

選択肢5. 2階建ての家の場合、居室は2階にすることを勧める。

不正解です。

関節に痛みや可動域の制限がでるため、階段を使用する2階での生活は不適切です。

また、関節リウマチを原因とした腓骨神経麻痺では、下垂足がみられるため、自助具が必要になってくる可能性があり、階段の昇り降りは困難です。

まとめ

関節リウマチのある人には、関節の保護ができるアドバイスをすることが適切です。

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02

関節リウマチは関節に痛みや腫れ、変形といった症状がでるため、症状のある部位を使うことが困難になります。

関節リウマチという疾患と、それに合った住環境についてを頭に置きながら正解を選んでいきましょう。

選択肢1. 手すりは、握らずに利用できる平手すりを勧める。

正解です。

平手すりは手を置き滑らすようにして歩行などが行える手すりです。

握らずに利用できることから、関節に腫れや痛みがあり手すりを掴むことが難しい方に適したものです。

 

選択肢2. いすの座面の高さは、低いものを勧める。

不正解です。

椅子の座面が低いと膝や足関節の負担が大きくなります。

関節リウマチがある方は、膝の角度が90度前後になる高さが良いとされています。

選択肢3. ベッドよりも、床に布団を敷いて寝るように勧める。

不正解です。

床で布団を敷いて寝ることは、起き上がりなどの動作で身体にかかる負担が大きくなるため不適切です。

 

選択肢4. 部屋のドアは、開き戸を勧める。

不正解です。

開き戸はドアノブを回して扉を前後に開閉する扉をいいます。

関節リウマチのある方は開き戸のドアノブやレバーなどの扱いに困難があることも考えられるため、引き戸を勧めることが適切です。

選択肢5. 2階建ての家の場合、居室は2階にすることを勧める。

不正解です。

日常動作に困難がある場合、2階建ての家の2階に居室を置くことは適切ではありません。

階段や段差などが少ない住環境を選ぶことが適切です。

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