介護福祉士 過去問
第36回(令和5年度)
問121 (総合問題 問8)
問題文
次の事例を読んで答えなさい。
〔事例〕
Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。
Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(のうせいまひ cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。
食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。
また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。
Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。
Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。
Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(のうせいまひ cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。
食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。
また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。
Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。
Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士試験 第36回(令和5年度) 問121(総合問題 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで答えなさい。
〔事例〕
Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。
Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(のうせいまひ cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。
食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。
また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。
Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。
Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。
Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(のうせいまひ cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。
食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。
また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。
Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。
Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 吸い飲みに変更する。
- ストローつきコップに変更する。
- 重いコップに変更する。
- コップを両手で持つように伝える。
- 全介助を行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
Eさんは、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきたが、日頃から自分のことは自分でやりたいと考えています。
首を動かす不随意運動を前提に、Eさんが自分で上手くお茶を飲めるような支援を考えなければいけません。
不正解です。
吸い飲みは、飲む際に首を傾ける必要があるため不適切です。
正解です。
ストローつきコップを使うことで、不随意運動があってもお茶をこぼさずに自力でお茶を飲むことができます。
不正解です。
食事中は不随意運動が強く、コップを口元に運ぶまでにお茶をこぼしてしまうEさんに重いコップを使うことは逆効果です。
不正解です。
首に不随意運動のあるEさんが両手でコップを持ったとしても効果はありません。
不正解です。
Eさんは自分のことは自分でやりたいと考えています。
また、身体を全く動かせないわけではないため、全介助は不適切です。
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02
ストロー付きコップの特徴は、ストローが付いている蓋により飲み物がこぼれないというメリットもあります。
Eさんの場合、食事中に不随意運動が起こるため、飲み物を飲む際に首が震えてしまうことから、取っ手つきのコップにプラスして、蓋つきのストローのあるコップはとても利便性が高く、快適な食事をとることが出来ると考えられます。
適切です。
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03
アテトーゼ型脳性麻痺は身体の機能を調整する部位の損傷により、本人の意思とは無関係に手足・顔・首などが勝手に動く不随意運動が特徴的です。
勝手に身体が動いてしまうため、姿勢を安定して保つことが難しかったり、「ボタンを留める」「字を書く」などの繊細な手の動きが苦手だったりします。
さらに問題文より「お茶を取っ手つきのコップで飲んでいるが、口元に運ぶまでにお茶がこぼれてしまう。日頃から自分のことは自分でやりたいが、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。」を抽出すると正解がわかりやすいでしょう。
×
吸い飲みは介護者が高齢者の介助時に使うことが多いです。
吸い飲みに変更しても利点は「少しこぼれづらくてコップより軽い」ぐらいで、口元まで運ぶ必要があるので「取っ手つきのコップ」とほとんど変わりません。
「吸い飲みを使う=介助する」となると、「自分のことは自分でやりたい」と考えているEさんの意思を無視する結果になってしまいます。
〇
ストローつきコップで正解です。ストローを使用すると、手の動きが不安定でも口元にコップを運ばずに飲めるうえ、首の動きの影響も受けにくいでしょう。飲みこぼしが減り、本人の自立心の尊重もできます。
×
重いコップは安定性はありますが、腕の筋力や操作性を考えると不随意運動が強いEさんには逆に負担になる可能性が高いです。
さらに、根本的な「口元に運ぶまでにお茶がこぼれてしまう。」を解決できないでしょう。
×
手の不随意運動に関しては問題文では記載されていませんが、アテトーゼ型脳性麻痺の場合は首だけではなく手でも同じ現象が起きているでしょう。
両手を使うとさらに不随意運動が現れてしまうので、かえってこぼれる可能性があります。そのため、この対応は本人に合った工夫とは言えません。
×
本人が「自分でやりたい」と思っている中での最終手段です。まだ自立可能な段階では不適切で、自尊心を損なう恐れがあります。
問題文の内容次第で絶対ではないのですが、不随意運動+水分摂取の問題が出た場合「不随運動=ストロー付きコップ」で覚えても良いかもしれません。
もちろん自立度によりますが、現場でもEさんのような不随意運動がある利用者に「ストロー付きコップ」で水分摂取を促すことは多いです。参考程度に覚えておいてください。
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