介護福祉士の過去問
第36回(令和5年度)
総合問題 問8

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問題

介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度) 総合問題 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで答えなさい。
〔事例〕
Eさん(34歳、女性、障害支援区分3)は、特別支援学校の高等部を卒業後、週2回、生活介護を利用しながら自宅で生活している。
Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳性麻痺(のうせいまひ cerebral palsy)で不随意運動があり、首を振る動作が見られる。
食事は首の動きに合わせて、自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強く、食事が終わると、「首が痛い、しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。
また、お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて、お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。
Eさんは、生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは、「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。

Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 吸い飲みに変更する。
  • ストローつきコップに変更する。
  • 重いコップに変更する。
  • コップを両手で持つように伝える。
  • 全介助を行う。

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この過去問の解説 (2件)

01

Eさんは、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきたが、日頃から自分のことは自分でやりたいと考えています。
首を動かす不随意運動を前提に、Eさんが自分で上手くお茶を飲めるような支援を考えなければいけません。

選択肢1. 吸い飲みに変更する。

不正解です。
吸い飲みは、飲む際に首を傾ける必要があるため不適切です。

選択肢2. ストローつきコップに変更する。

正解です。

ストローつきコップを使うことで、不随意運動があってもお茶をこぼさずに自力でお茶を飲むことができます。

選択肢3. 重いコップに変更する。

不正解です。
食事中は不随意運動が強く、コップを口元に運ぶまでにお茶をこぼしてしまうEさんに重いコップを使うことは逆効果です。

選択肢4. コップを両手で持つように伝える。

不正解です。
首に不随意運動のあるEさんが両手でコップを持ったとしても効果はありません。

選択肢5. 全介助を行う。

不正解です。
Eさんは自分のことは自分でやりたいと考えています。
また、身体を全く動かせないわけではないため、全介助は不適切です。

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02

ストロー付きコップの特徴は、ストローが付いている蓋により飲み物がこぼれないというメリットもあります。

Eさんの場合、食事中に不随意運動が起こるため、飲み物を飲む際に首が震えてしまうことから、取っ手つきのコップにプラスして、蓋つきのストローのあるコップはとても利便性が高く、快適な食事をとることが出来ると考えられます。

選択肢2. ストローつきコップに変更する。

適切です。

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