介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問4 (人間関係とコミュニケーション 問2)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問4(人間関係とコミュニケーション 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(80歳、男性)は、有料老人ホームに入所することになった。一人暮らしが長かったAさんは、入所当日、担当の介護福祉職と話すことに戸惑っている様子で、なかなか自分のことを話そうとはしなかった。介護福祉職は、一方的な働きかけにならないように、Aさんとコミュニケーションをとるとき、あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた。
このときの、介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 互いの自己開示
  • コミュニケーション能力の評価
  • 感覚機能の低下への配慮
  • 認知機能の改善
  • 双方向のやり取り

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は「双方向のやり取り」です。

 

介護福祉職に求められるコミュニケーションは、一方的に話しかけることではなく、相手の反応を受け止めながら「やり取り」を重ねることが基本です。

 

今回のように、あいづちを打ちながら話を引き出そうとする対応は、まさに双方向のやり取り=対話を意識した関わりといえます。

 

特に、初対面や緊張している利用者との関係づくりでは、無理に話させるのではなく、安心して話せる雰囲気づくりが何より大切です。


あいづちやうなずきには、「ちゃんと聞いていますよ」というメッセージが込められているのです。

選択肢1. 互いの自己開示

自己開示とは、自分の内面を相手に伝えることです。

今回は、Aさんの話を引き出すことが目的であり、「互いの」という状況ではありません。

選択肢2. コミュニケーション能力の評価

評価するための会話ではなく、信頼関係を築くための会話です。

Aさんの様子を見ながら、無理なく対話を広げようとしています。

選択肢3. 感覚機能の低下への配慮

Aさんが戸惑っている様子は見られますが、感覚機能の低下(視覚・聴覚の障害)についての記載はありません

状況と合いません。

選択肢4. 認知機能の改善

認知症や記憶障害などの問題には触れられておらず、会話を通して関係を築くことが主な目的です。

選択肢5. 双方向のやり取り

正解
あいづちを打ちながら、相手の話を引き出す姿勢は、まさに「対話」を意識した双方向のコミュニケーションです。

これは介護の現場で非常に重視される基本姿勢です。

まとめ

介護におけるコミュニケーションは、「話す力」よりも「聴く力」や「引き出す力」が大切です。


特に新しい環境に入ったばかりの方には、無理に話をさせるのではなく、相手のペースを大切にする対応が求められます。

 

選択肢で迷ったら、「一方的になっていないか? 相手の気持ちに寄り添えているか?」を考えてみてください。
やり取りのキャッチボールができているかどうかが、答えを導くヒントになりますよ。

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