介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問35 (発達と老化の理解 問5)
問題文
次の記述のうち、加齢に伴う感覚機能の変化として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問35(発達と老化の理解 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、加齢に伴う感覚機能の変化として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 皮膚感覚が敏感になる。
- 高音域の聴力が高まる。
- 暗順応の時間が延長する。
- 味覚が敏感になる。
- 嗅覚が敏感になる。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「暗順応の時間が延長する。」です。
高齢になると、感覚機能は徐々に衰えていきます。
視覚の変化としてよく知られているのが、暗い場所に目が慣れるまでの時間が長くなる現象です。
これを「暗順応の延長」と呼びます。
暗い場所での移動や環境の変化に対応しにくくなるため、高齢者の転倒リスクなどにもつながる重要な視覚変化として押さえておきましょう。
加齢に伴って皮膚の神経受容器が減少するため、触覚・痛み・温度などの感覚は徐々に鈍くなる傾向があります。
その結果、軽い火傷や擦り傷などの異変にも気づきにくくなる場合があるため、介護や医療の現場では細かな観察が求められます。
高齢者では、まず高い音から聞こえにくくなるのが一般的です。
このような聴力の変化は「加齢性難聴」と呼ばれ、特に子どもの声や電子音など、周波数の高い音が聞き取りづらくなる傾向があります。
正解。
加齢によって網膜の感受性が低下すると、明るい場所から暗い場所に移った際に、目が慣れるまでの時間が長くなる傾向があります。
このような変化は「暗順応の延長」と呼ばれ、夜間の転倒リスクとも深く関係しているため、介護現場でも注意が必要なポイントです。
視覚の変化は見落とされがちですが、転倒・不安・自立支援に大きく影響するため、早期に気づいて環境を整えることが大切ですよ。
加齢に伴って、味を感じる細胞である「味蕾(みらい)」の数は徐々に減少していきます。
その結果、特に塩味や苦味が感じにくくなる傾向があり、味付けの濃い食事を好むようになることもあります。
年齢を重ねると、嗅覚も徐々に鈍くなっていきます。
匂いに気づきにくくなることで、食欲の低下につながったり、ガス漏れなどの危険を察知しにくくなったりする場合もあるため注意が必要です。
加齢にともなって、感覚機能は基本的にすべて「低下する方向」に変化していきます。
そのため、「敏感になる」「高くなる」といった表現が出てきたときは、一度立ち止まって本当にそうかどうかを考えてみることが大切です。
特に視覚や聴覚の変化は、転倒や会話の困難など、日常生活に直結するため、介護職としても正しい理解が欠かせません。
迷ったときは、「高齢者が実際に困ることって何だろう?」と日常の場面を思い浮かべながら選択肢を読むことで、自然と正答に近づけますよ。
実生活とのつながりを意識して学ぶことが、知識の定着と応用力につながります。
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02
高齢者は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などの
感覚が徐々に低下していきます。
これらの変化を理解し、
適切な支援や配慮を行う必要があります。
×:誤りです。
加齢に伴い、触覚や痛覚、温度感覚が鈍くなります。
結果、褥瘡ができやすくなったり、
暑さを感じられず火傷をしたりするリスクが高まります。
×:誤りです。
加齢性難聴では、高音域の聴力から低下します。
特に女性の高い声や子どもの声、救急車の警告音などが
聞き取りにくいことが多いです。
コミュニケーションをとりにくくなることがあるので、
話しかけるトーンなどに配慮が必要となります。
○:正しいです。
加齢によって瞳孔反応が鈍くなるため、
明るい場所から暗い場所に目が慣れる
「暗順応」に時間がかかります。
障害物などを認識できず、
転倒するなどのリスクが生じます。
×:誤りです。
高齢者は特に塩味や甘味の感度が低下する傾向にあります。
その結果、味付けが濃くなり、
塩分や糖分の過剰摂取につながる恐れがあります。
×:誤りです。
高齢者は嗅覚が低下していき、結果、
ガス漏れや食べ物の腐敗臭などに
気が付かないという恐れがあります。
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