介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問45 (認知症の理解 問7)
問題文
次の記述のうち、「認知症(dementia)の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(2018年(平成30年)(厚生労働省))で示されている、意思決定支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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問題
介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問45(認知症の理解 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、「認知症(dementia)の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(2018年(平成30年)(厚生労働省))で示されている、意思決定支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 認知症(dementia)の人の家族の意思を支援することである。
- 意思決定支援者は特定の職種に限定される。
- 一度、意思決定したら、最後まで同じ内容で支援する。
- 看取りの場面になってから支援を開始する。
- 身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行う。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「身振りや表情の変化も意思表示として読み取る努力を最大限に行う。」です。
2018年、厚生労働省は「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」を策定しました。
このガイドラインでは、認知症のある「本人の意思を最大限くみ取る姿勢」が支援の基本であると明確にされています。
とくに、言葉で気持ちを伝えるのが難しい方に対しても、表情やしぐさ、行動などの「非言語的なサイン」に丁寧に耳を傾けることが、支援の出発点であると示されています。
本人の意思を最優先に尊重することが、支援の基本です。
支援の目的は、家族の意思を代わりに叶えることではなく、あくまで本人の思いや選択を支えることにあります。
意思決定支援は、専門職だけの役割ではありません。
看護師や介護職に限らず、本人に関わるすべての人が支援者となり得ることが大切です。
家族、地域の人、ボランティアなど、関係するすべての人が、本人の思いや選択をくみ取る姿勢を持つことが求められています。
人の気持ちは、状況や体調によって日々変わるものです。
だからこそ、支援は一度決めたら終わりではありません。
本人の状態や希望の変化に応じて、柔軟に見直すことが大切だと、ガイドラインでも明記されています。
意思決定支援は、看取りなどの特別な場面だけに必要なものではありません。
むしろ、日々の暮らしの中でこそ大切にしたい支援です。
食事や入浴、外出や趣味といった、生活のあらゆる場面で、本人の思いや選択をくみ取り、継続的に寄り添う姿勢が求められます。
「どんな暮らしをしたいか」「今日、何を選びたいか」
そんな日常の小さな選択が、尊厳ある生活を支えていくのです。
正解。
言葉にならない想いにも、きちんと耳を傾けましょう。
「表情」「しぐさ」「視線の動き」
そうした非言語的なサインにも、本人の「意思」はしっかり表れています。
支援者には、それを大切な声として受け止める姿勢が求められます。
これはまさに、認知症の方の「声にならない声」に寄り添う支援の原点といえるでしょう。
選択肢を読むときのポイントは、「誰の意思が尊重されているか」
そして、それが柔軟で継続的な支援につながっているかどうかにも注目しましょう。
また「特定の職種に限定する」「一度決めたら変更しない」といった断定的な表現には注意が必要です。
試験では、本人中心の視点に立てているか、そして相手に寄り添う関わり方を選べているかが問われています。
ひとつひとつの選択肢に込められた背景まで、丁寧に読み取っていきましょう。
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02
認知症の方であっても、その意志は尊重されるべきで
本人の意思決定を支援するために、
「認知症(dementia)の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」(2018年(平成30年)(厚生労働省))
が策定されました。
自立した意思決定を促すためにどのような支援のポイントが重要か
理解することが正答のポイントです。
×:誤りです。
あくまでも、認知症の人自身の意思決定を支援することを
目的としています。
×:誤りです。
総合的な支援のために、
認知症の人に関わる全ての職種が
意思決定支援に携わります。
×:誤りです。
意志決定は状況によって、変化することがあります。
その時その時に意思決定に必要な情報を提供することが重要です。
×:誤りです。
看取りの場面になったときには、
明確な意思決定ができないことがあります。
意思決定がはっきりとできる時にしておくことが望ましいです。
○:正しいです。
意思を示す手段は、言語表現でなく、
身振りや表情の変化などの非言語表現も
大事な意思表明の手段です。
それを読み取ることが重要です。
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