介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問80 (生活支援技術 問1)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問80(生活支援技術 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者に配慮した居室環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 夏は高齢者が発汗してから冷房を使用する。
  • 暖房を使用するときは除湿機を併用する。
  • 冷房を使用するときは換気を控える。
  • 温度は介護福祉職の感覚で調整する。
  • 冬はトイレの温度を居室の温度に近づける。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、高齢者にとって安全で快適な居室環境の整え方を問うものです。

高齢者は、加齢に伴い次のような特徴があります。

・体温調整機能が低下し、寒暖差を感じにくい

・発汗や血流調節の反応が鈍く、熱中症や低体温症のリスクが高い

・環境の急激な温暖差が身体に大きな負担をかける

 

そのため、この特性に応じた対応が求めます。

選択肢1. 夏は高齢者が発汗してから冷房を使用する。

×

高齢者は発汗機能が低下しており、発汗を待って冷房を使うのは危険です。

そのため、つねに室温を調整する必要があります。

選択肢2. 暖房を使用するときは除湿機を併用する。

×

暖房を使うと室内の湿度は低下し、乾燥します。

除湿器を併用すると、のどや皮膚の乾燥、感染リスクを高める可能性があるため不適切です。

選択肢3. 冷房を使用するときは換気を控える。

×

冷房中も、室内の空気を清潔に保つために定期的な換気が必要です。

特に感染症予防のためにも換気は重要です。

 

選択肢4. 温度は介護福祉職の感覚で調整する。

×

温度調整は、高齢者本人の感覚や快適さ、健康状態を基準に行う必要があります。

 

選択肢5. 冬はトイレの温度を居室の温度に近づける。

冬場は居室とトイレ・脱衣所・浴室などの温度差が大きいと、急激な血圧変動によるヒートショックのリスクが高まります

まとめ

まとめ

体温調整機能の低下や血圧変動のリスクを理解し、室温・湿度・換気を適切に管理しましょう。

特に冬場はヒートショックを予防し、寒暖差を小さくすることが求められます。

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02

正解は「冬はトイレの温度を居室の温度に近づける」です。

 

高齢者の居室環境を整えることは、外的要因から身を守るのに重要です。
夏場の暑さ、冬場の寒さ、部屋ごとの温度差に十分注意した配慮を心がけましょう。

選択肢1. 夏は高齢者が発汗してから冷房を使用する。

不適切

 

高齢者は体温調節機能が低下しているため、発汗しづらく、発汗しても体温が下がりにくいです。
発汗する前から冷房を活用し、熱中症対策をしましょう。

選択肢2. 暖房を使用するときは除湿機を併用する。

不適切

 

暖房を使用すると空気が乾燥します。
乾燥により風邪をひきやすくなるので、除湿器ではなく加湿器を併用しましょう。

選択肢3. 冷房を使用するときは換気を控える。

不適切

 

冷房を使用するときは、定期的な換気を行い、新鮮な空気を取り入れることが必要です。

選択肢4. 温度は介護福祉職の感覚で調整する。

不適切

 

室温調節は、必ず利用者に合わせましょう。
高齢者は体温調節機能が低下しているので、暑さや寒さを感じにくいです。

選択肢5. 冬はトイレの温度を居室の温度に近づける。

適切

 

トイレの温度と居室の温度を近づけておくのは、ヒートショック予防になります。
温かい場所から冷たい場所へ移動すると、急激な血圧の変動がおこり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まってしまいます。

まとめ

今回の問題は、高齢者に配慮した居室環境に関する問題でした。

 

高齢者の居室だけに注目せずに、普段の生活スペースである浴室やトイレ、リビングなどの環境にも配慮する必要があります。
明るさや床材、周囲の整理整頓にも気をつけましょう。

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