介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問110 (介護過程 問5)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問110(介護過程 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Aさん(78歳、男性、要介護1)は、一人暮らしで、脳梗塞(cerebral infarction)を発症し入院した。その後、リハビリテーションを経て、自宅に戻った。利き手の右手に麻痺(まひ)が残ったため、左手を使った調理の自立を目的に、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。サービス利用時は、訪問介護員(ホームヘルパー)の協力を得ながら、孫からプレゼントされた包丁を使って、調理に取り組んでいた。
ある日、好物の牛肉をうまく押さえることができず、切ることができなかった。すると、Aさんは包丁を置き、部屋で横になってしまった。心配した訪問介護員(ホームヘルパー)が声をかけ、バイタルサインを確認したところ変化はなかった。Aさんは、「右手が思うように動いてくれない。悔しい。でも、もう一度ひとりで作れるようになりたい」と話した。
次の日、Aさんは、「今日も手伝って」と訪問介護員(ホームヘルパー)に話した。

調理中にAさんが包丁を置き、部屋で横になってしまった行動に対する解釈として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 体調不良による休憩
  • 食材に対する不満
  • 調理に対する興味の喪失
  • 包丁に対する不満

  • 調理がうまくできないことに対する苛立(いらだ)ち

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

脳梗塞によって利き手(右手)に麻痺が残ったAさんの、自宅での調理の自立を目的とした介護サービス利用の様子が詳しく記述されています。この問題はしっかりと記述を読むことで解答にふさわしい情報を得ることができます。

選択肢1. 体調不良による休憩

×:調理を中断したAさんを心配した訪問介護員(ホームヘルパー)が声掛けとバイタルサインの確認をしたところ変化はなかったこと、不調についての訴えはみられないことから不正解となります。

選択肢2. 食材に対する不満

×:好物の牛肉を使って調理していたこと、食材に対する気持ちを読み取る言葉がみられないことから不正解となります。

選択肢3. 調理に対する興味の喪失

×:調理を中断した後に「もう一度ひとりで作れるようになりたい」と話していることから調理に対する興味の喪失はみられないため不正解となります。

選択肢4.

包丁に対する不満

×:切れ味や持ち手など包丁に対する不満を感じさせる言葉や表現はみられないため不正解となります。

選択肢5. 調理がうまくできないことに対する苛立(いらだ)ち

○:「右手が思うように動いてくれない。悔しい。」といった発言から、調理がうまくできないことに対する苛立ちが感じられるため正解となります。

参考になった数1

02

Aさんは脳梗塞により発症した右手麻痺の病状と向き合いつつ、ヘルパーと共に調理を行っていました。

ところが、調理を行う際に麻痺の症状が出てしまい、右手がうまく使えないこと、その悔しさや悲しさを乗り越えられず横になってしまったと考えます。

選択肢1. 体調不良による休憩

×:右手麻痺の後遺症以外に体調不良の記載はないため、適切ではありません。

選択肢2. 食材に対する不満

×:牛肉がうまく切れないことに対する焦燥感であると考えられるため、適切ではありません。

選択肢3. 調理に対する興味の喪失

×:横になってしまったあとも、ヘルパーに「今日も手伝って」と声をかけていることから、興味の喪失とは考えにくいです。

選択肢4.

包丁に対する不満

×:孫からプレゼントされた包丁を使いこなすために積極的に調理している姿勢が見受けられるため、適切ではありません。

選択肢5. 調理がうまくできないことに対する苛立(いらだ)ち

⚪︎:こちらが適切です。プレゼントの包丁を使うために調理をしますが、麻痺により思うように身体が動かないことへの苛立ちだと考えられます。

参考になった数1