介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問111 (介護過程 問6)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問111(介護過程 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問いに答えなさい。
〔事例〕
Aさん(78歳、男性、要介護1)は、一人暮らしで、脳梗塞(cerebral infarction)を発症し入院した。その後、リハビリテーションを経て、自宅に戻った。利き手の右手に麻痺(まひ)が残ったため、左手を使った調理の自立を目的に、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。サービス利用時は、訪問介護員(ホームヘルパー)の協力を得ながら、孫からプレゼントされた包丁を使って、調理に取り組んでいた。
ある日、好物の牛肉をうまく押さえることができず、切ることができなかった。すると、Aさんは包丁を置き、部屋で横になってしまった。心配した訪問介護員(ホームヘルパー)が声をかけ、バイタルサインを確認したところ変化はなかった。Aさんは、「右手が思うように動いてくれない。悔しい。でも、もう一度ひとりで作れるようになりたい」と話した。
次の日、Aさんは、「今日も手伝って」と訪問介護員(ホームヘルパー)に話した。

訪問介護計画の修正を目的としたカンファレンスで、訪問介護員(ホームヘルパー)が提案する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 訪問介護員(ホームヘルパー)による調理の代行
  • 担当する訪問介護員(ホームヘルパー)の交代
  • 配食サービスの利用
  • 調理に関する福祉用具の活用
  • 訪問回数の削減

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

訪問介護計画の修正を目的としたカンファレンスでは、利用者の状態の変化やサービス内容から修正が必要な理由と問題点について話し合います。介護スタッフは、現場での出来事や記録、課題や解決策の提案など積極的な発言をすることが大切な役割となります。

選択肢1. 訪問介護員(ホームヘルパー)による調理の代行

不正解です。

Aさんから「もう一度ひとりで作れるようになりたい」といった言葉から調理を続けていく意思が感じられるため、調理の代行を提案することは適切ではありません。

選択肢2. 担当する訪問介護員(ホームヘルパー)の交代

不正解です。

調理を中断した次の日にAさんから「今日も手伝って」と言葉を掛けられたこと、訪問介護員(ホームヘルパー)個人に対する不満を感じさせる記述がないことから担当する訪問介護員(ホームヘルパー)の交代は適切ではありません。

選択肢3. 配食サービスの利用

不正解です。

Aさんは調理することを放棄していないため、調理の機会が減ってしまう配食サービスの利用の提案は適切ではありません。

選択肢4. 調理に関する福祉用具の活用

正解です。

麻痺のある右手で牛肉をうまく押さえることができなかったことが問題点として挙げられます。問題を解決するために福祉用具を活用することで改善することも考えられるため適切な提案となります。

選択肢5. 訪問回数の削減

不正解です。

調理の自立という目的に対する介護サービスを撤回するような状況ではないため、訪問回数を削減するといったサービスの変更を提案することは適切ではありません。

参考になった数1

02

Aさんは脳梗塞により右手の麻痺があるが、孫からのプレゼントである包丁を使って調理を行っています。

そういった意欲的なAさんの行動をサポートすることが訪問介護員(ホームヘルパー)の支援内容に当てはまります。

選択肢1. 訪問介護員(ホームヘルパー)による調理の代行

×:Aさんは調理に意欲的であることから、代行することは妨げになってしまいます。

選択肢2. 担当する訪問介護員(ホームヘルパー)の交代

×:現在の訪問介護員(ホームヘルパー)と信頼関係を築いている段階なので、適切ではありません。

選択肢3. 配食サービスの利用

×:Aさんは包丁を使った調理に意欲的であるため、自炊が適切だと考えられます。

選択肢4. 調理に関する福祉用具の活用

⚪︎:記述の通り、麻痺がある右手を動かせないことに憤りを感じているAさんのサポートをするような福祉用具を導入することが適切と考えられます。

選択肢5. 訪問回数の削減

×:訪問介護員(ホームヘルパー)との関係作りにおいて、今回の場合は訪問回数を変更することは適切ではないと考えられます。

参考になった数1