大学入学共通テスト(地理歴史) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問43 (日本史B(第2問) 問4)

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問題

大学入学共通テスト(地理歴史)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問43(日本史B(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

高校生のオキさんとヒロさんは、修学旅行の自由見学先として、奈良・京都の寺院を選び、事前の学習を始めた。次の二人の会話を読み、後の問いに答えよ。(史料は、一部省略したり、書き改めたりしたところもある。)

ヒロ:次は京都だね。東寺は駅から近いし、歩いて行けるよ。
オキ:東寺は、b 都が平安京に移った時、官寺として創建されたお寺だね。密教の仏像はとても迫力がありそうだ。
ヒロ:写真を見ると、奈良の仏像とはずいぶん雰囲気が違うよ。時代が変わると、仏像も変わるのが分かるね。
オキ:c 東寺を天皇から与えられた空海は、唐で仏教を学んでいるね。
ヒロ:帰国した空海は、天皇や貴族たちから支援を受け、密教を広める活動を行ったんだ。東寺は、その拠点だったんだね。

下線部cに関連して、空海に関わる次の史料に関して述べた後の文X・Yについて、その正誤の組合せとして正しいものを、後の選択肢のうちから一つ選べ。

史料
讃岐国言(もう)さく、「去る年より始めて、万農池(まんのういけ)(注1)に隄(つつみ)す。公大にして民少なく(注2)、成功未だ期せず。僧空海は此(こ)の土(ところ)の人なり。山中に坐禅(ざぜん)し、獣馴(な)れ鳥狎(な)る(注3)。海外に道を求め、虚往実帰(きょおうじっき)す(注4)。(中略)今旧土を離れ、常に京師に住む。百姓恋うること実(まこと)に父母の如し。若(も)し師の来たるを聞かば、必ず履(くつ)を倒(さかさま)にして相迎(あいむか)えん(注5)。伏して請うらくは、別当(べつとう)(注6)に充て、其(そ)の事を済(な)さしめんことを」と。これを許す。
(『日本紀略』)
(注1)万農池:満濃池。現在の香川県に所在するため池。
(注2)公大にして民少なく:事業規模は大きいが、動員できる民が少ない。
(注3)獣馴れ鳥狎る:鳥獣がなついてくる。
(注4)虚往実帰す:先入観なく出かけて、道理を悟って帰ってくること。
(注5)履を倒にして相迎えん:あわてて迎えに出ることのたとえ。
(注6)別当:役所や寺院で事務などを統括する者。

X  空海は、山中で修行し、その後、唐で学んだことが分かる。
Y  空海は、故郷のために用水施設を造ることを讃岐国に要請したことが分かる。
  • X 正  Y 正
  • X 正  Y 誤
  • X 誤  Y 正
  • X 誤  Y 誤

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