給水装置工事主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)
給水装置工事法 問8

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 給水装置工事法 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

給水管の配管工事に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所には、適切な離脱防止のための措置を講じる。
  • 宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設することを原則とし、スペースなどの問題でやむを得ず構造物の下を通過させる場合は、さや管を設置しその中に配管する。
  • 配管工事に当たっては、漏水によるサンドブラスト現象などにより他企業埋設物への損傷を防止するため、他の埋設物との離隔は原則として30cm以上確保する。
  • 地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として階ごとに止水栓を設置する。
  • 給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

これは「不適当なもの」を選択する問題です。

選択肢1. 水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所には、適切な離脱防止のための措置を講じる。

これは「正しい」です。


離脱防止のための措置は、例えば離脱防止継手や、離脱防止金具などがあります。

選択肢2. 宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設することを原則とし、スペースなどの問題でやむを得ず構造物の下を通過させる場合は、さや管を設置しその中に配管する。

これは「正しい」です。


さや管とは、樹脂製の管の一種で、薄くて柔らかく軽いという特徴があります。刀の鞘(さや)のように中の配管を守っています。

選択肢3. 配管工事に当たっては、漏水によるサンドブラスト現象などにより他企業埋設物への損傷を防止するため、他の埋設物との離隔は原則として30cm以上確保する。

これは「正しい」です。


サンドブラスト現象とは、水道管から水が漏れて、その水が周辺の砂や砂利などを巻き込んで、周りにある他の管などに傷をつけ、最終的に穴を開けてしまう現象のことです。

選択肢4. 地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として階ごとに止水栓を設置する。

これは「正しい」です。

選択肢5. 給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。

これが「不適当なもの」です。

 

上記のライニング鋼管(こうかん)は、曲げ加工が出来ません。

ライニング鋼管は、内側にいろいろな種類の表面処理(ライニング)が施された配管です。そのため耐食性や耐薬品性などに優れています。しかし、曲げ加工により内外面のライニングがはがれてしまう恐れがありますので、曲げ加工が出来ません。

 

これに名前が似ているライニング鉛管(えんかん)は曲げ加工が可能とされています(ライニングされていない鉛管はそもそも使用が禁止されています)。

 

銅管(どうかん)、ポリエチレン二層管は曲げ加工が可能です。
ちなみにポリエチレン二層管は、耐候性(自然環境に耐える性質)の高い外層と、耐塩素水性の高い内層の二層になった構造をした給水用管材です。

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