給水装置工事主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)
給水装置工事法 問10

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 給水装置工事法 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

各種の水道管の継手及び接合方法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • ステンレス鋼鋼管のプレス式継手による接合は、専用締付け工具を使用するもので、短時間に接合ができ、高度な技術を必要としない方法である。
  • ダクタイル鋳鉄管のNS形及びGX形継手は、大きな伸縮余裕、曲げ余裕をとっているため、管体に無理な力がかかることなく継手の動きで地盤の変動に適応することができる。
  • 水道給水用ポリエチレン管のEF継手による接合は、融着作業中のEF接続部に水が付着しないように、ポンプによる充分な排水を行う。
  • 硬質塩化ビニルライニング鋼管のねじ接合において、管の切断はパイプカッター、チップソーカッター、ガス切断等を使用して、管軸に対して直角に切断する。
  • 銅管の接合には継手を使用するが、25mm以下の給水管の直管部は、胴接ぎとすることができる。

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この過去問の解説 (1件)

01

これは「不適当なもの」を選択する問題です。

選択肢1. ステンレス鋼鋼管のプレス式継手による接合は、専用締付け工具を使用するもので、短時間に接合ができ、高度な技術を必要としない方法である。

 これは「正しい」です。


プレス式継手は、モルコジョイントとも呼ばれています。プレス式継手の中にシール材が詰められており、そこを専用工具で締め付けてプレスし、接合させます。

選択肢2. ダクタイル鋳鉄管のNS形及びGX形継手は、大きな伸縮余裕、曲げ余裕をとっているため、管体に無理な力がかかることなく継手の動きで地盤の変動に適応することができる。

これは「正しい」です。


NS形継手やGX形継手は、耐震にフォーカスされた継手です。これらの継手には伸縮性があり、離脱しないように考慮されています。

選択肢3. 水道給水用ポリエチレン管のEF継手による接合は、融着作業中のEF接続部に水が付着しないように、ポンプによる充分な排水を行う。

 これは「正しい」です。


EF継手は、エレクトロフュージョン継手のことで、接合面に電熱線が埋め込まれている継手です。この電熱線を発熱させて、樹脂を加熱することで溶かして一体化させる方法です。ただこの接合面に水が残っていると、うまく融着が起こらなくなる可能性があるため、水分はふき取ってから接合します。

選択肢4. 硬質塩化ビニルライニング鋼管のねじ接合において、管の切断はパイプカッター、チップソーカッター、ガス切断等を使用して、管軸に対して直角に切断する。

これが「不適当なもの」です。

 

硬質塩化ビニルライニング鋼管や耐熱性硬質塩化ビニルラニング鋼管などはネジ接合が原則とされています。ネジ接合とは、管の外側にネジ山がある「雄ネジ」と、内側の方にネジ山がある「雌ネジ」を合わせて接続する方法です。

 

管の切断に関しては、パイプカッターや高速砥石カッター、ガス切断、チップソーカッターなどは使いません。これは切断面にバリ(切った部分がまくれてしまうこと)が出来たり、切断時の熱で管のライニングがはがれてしまう可能性があるので、使用しません

 

これらの鋼管は、自動金のこ盤やねじ切り機搭載の自動丸のこ機を使うことになります。

選択肢5. 銅管の接合には継手を使用するが、25mm以下の給水管の直管部は、胴接ぎとすることができる。

これは「正しい」です。


銅管は、継手を使って、はんだ接合とプレス式接合で接合するのですが、もしその給水管が25mm以下で、直管部である場合は胴接ぎ(どうはぎ)といって、継手を使わずに接合することができる、とされています。

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