給水装置工事主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)
給水装置の概要 問6

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 給水装置の概要 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

給水管に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 銅管は、耐食性に優れるため薄肉化しているので、軽量で取り扱いが容易である。また、アルカリに侵されず、スケールの発生も少ないが、遊離炭酸が多い水には適さない。
  • 耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の内面に耐熱性硬質ポリ塩化ビニルをライニングした管である。この管の用途は、給水・給湯等であり、連続使用許容温度は95℃以下である。
  • ステンレス鋼鋼管は、鋼管と比べると特に耐食性に優れている。軽量化しているので取り扱いは容易であるが、薄肉であるため強度的には劣る。
  • ダクタイル鋳鉄管は、鋳鉄組織中の黒鉛が球状のため、靱性がなく衝撃に弱い。しかし、引張り強さが大であり、耐久性もある。

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この過去問の解説 (1件)

01

以下に解説します。

選択肢1. 銅管は、耐食性に優れるため薄肉化しているので、軽量で取り扱いが容易である。また、アルカリに侵されず、スケールの発生も少ないが、遊離炭酸が多い水には適さない。

銅管は、耐食性に優れているため、薄肉化が可能であり、結果として軽量で取り扱いが容易です。

アルカリに侵されにくく、またスケールの発生も少ないため、給水管材として適しています。

しかし、**遊離炭酸が多い水(酸性の軟水)**では、銅が溶出しやすくなるため、銅管の使用は適しません。

以上のことから、この記述は正しいです。

選択肢2. 耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の内面に耐熱性硬質ポリ塩化ビニルをライニングした管である。この管の用途は、給水・給湯等であり、連続使用許容温度は95℃以下である。

耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の内面に**耐熱性硬質ポリ塩化ビニル(HTPVC)**をライニングした管です。

この管の用途は給水・給湯であり、使用できます。

しかし、連続使用許容温度は80℃以下です。95℃以下ではありません。

したがって「連続使用許容温度は95℃以下である」という記述は誤りです。

選択肢3. ステンレス鋼鋼管は、鋼管と比べると特に耐食性に優れている。軽量化しているので取り扱いは容易であるが、薄肉であるため強度的には劣る。

ステンレス鋼管は、一般的な鋼管(黒管)と比べて、耐食性に非常に優れています

薄肉化が可能で、軽量で取り扱いが容易です。

しかし、薄肉であっても強度は高く強度的に劣るわけではありません

したがって「薄肉であるため強度的には劣る」という記述は誤りです。

選択肢4. ダクタイル鋳鉄管は、鋳鉄組織中の黒鉛が球状のため、靱性がなく衝撃に弱い。しかし、引張り強さが大であり、耐久性もある。

ダクタイル鋳鉄管は、鋳鉄中の**黒鉛が球状(球状黒鉛)**であるため、靭性が高く、衝撃に強いという特徴があります。これは、従来の普通鋳鉄管(フレーク状黒鉛)に比べて大きな利点です。

したがって、「靭性がなく衝撃に弱い」という記述は誤りです。

「引張り強さが大であり、耐久性もある」という部分は正しいですが、前半部分が誤っているため、全体として不適当です。

まとめ

補足説明

 

銅管は、耐食性や加工性に優れており、給水配管として広く使用されていますが、酸性の軟水には適さないため、注意が必要です。

耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管の連続使用許容温度は80℃以下であり、高温の熱湯には適しません。

ステンレス鋼管は、薄肉でも高い強度と耐食性を持ち、建築設備などで多用されています。

ダクタイル鋳鉄管は、靭性が高く、耐衝撃性に優れるため、上下水道の本管などに使用されています。

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