マンション管理士の過去問
平成26年度(2014年)
問1
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問題
マンション管理士試験 平成26年度(2014年) 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
マンション(マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「マンション管理適正化法」という。)第2条第1号イに規定するマンションをいう。以下同じ。)の区分所有者の共有に属する次のア~エについて、規約でその持分を定めることができるものは、建物の区分所有等に関する法律(以下「区分所有法」という。)及び民法の規定によれば、いくつあるか。
ア 専有部分以外の建物の部分
イ 規約により共用部分とされた附属の建物
ウ 建物の所在する土地
エ 共用部分以外の附属施設
ア 専有部分以外の建物の部分
イ 規約により共用部分とされた附属の建物
ウ 建物の所在する土地
エ 共用部分以外の附属施設
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この過去問の解説 (3件)
01
共用部分の持分は、原則として各区分所有者の専有部分の床面積の割合によるとされています。
ただし、規約でその持分を定めることもできます。
ア 専有部分以外の建物の部分は法定共用部分です。
イ 規約により共用部分とされた付属の建物は規約共用部分です。
ウ 建物の所在する土地は共用部分ではありません。
エ 共用部分以外の付属施設はもちろん共用部分ではありません。
よって、共用部分にあたるのはア、イで、二つです。
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02
正答【二つ】
ア 専有部分以外の建物の部分
〇規約で持分を定めることができます。
区分所有法では、「マンション」の定義がありませんが、マンション管理適正化法第2条1号イによれば、「マンション」であるための要件は、
①2人以上の区分所有者 が存在し、
②人の居住用の専有部分が1つでもあること、
です。
マンションには、専有部分と共用部分しか存在せず、あくまでマンションは専有部分と共用部分を含んだ建物と敷地及び附属施設の全体的なものです。
そこで、本問の「規約でその持ち分を定めることができるもの」について、区分所有法第14条を見てみましょう。
マンションでの共用部分の持分は、第14条第1項により、
「各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合」によりますが、
第4項で、
「規約で別段の定めをすることを妨げない」とありますから、共用部分に該当すれば、別途規約でその持分を定めることができます。
次に、共用部分について見ていきましょう。
共用部分とは、区分所有法第2条第4項によれば「共用部分」とは、
①専有部分以外の建物の部分、
②専有部分に属しない建物の附属物 及び
③第四条第二項の規定により共用部分とされた
附属の建物をいう
ということになります。
③の「第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物」とは、換言すると、専有部分であっても、規約があれば、共用部分として扱うということです。
本問の「専有部分以外の建物の部分」は、共用部分となりますから、規約でその持分を定めることができます。
イ 規約により共用部分とされた附属の建物
〇規約で持分を定めることができます。
「規約により共用部分とされた附属の建物」も共用部分ですから、規約でその持分を定めることができます。
なお、「規約により共用部分とされた附属の建物」とは、別棟の集会所、物置、倉庫、車庫などがあります。
ウ 建物の所在する土地
×規約で持分を定めることができません。
「建物の所在する土地」は、建物の「共用部分」には該当しませんので、規約ではその持分を定めることはできません。
マンションの土地の持分は、分譲時の契約により、敷地の全体面積に対して決まるのが通常。
エ 共用部分以外の附属施設
×規約で持分を定めることができません。
マンションの附属施設であれば、規約によって共用部分としますが、「共用部分以外の附属施設」となると、共用部分ではありませんから、これは、規約では持分を定めることができません。
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03
区分所有法第14条(共用部分の持分の割合)の第4項に「前三項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。」とありますので、選択肢のそれぞれの部分が共用部分に該当するかどうかがポイントとなります。
共用部分の判定は、区分所有法第2条第4項の定義により、下記の3種類となります。
(1)専有部分以外の建物の部分
(2)専有部分に属しない建物の附属物
(3)第4条第2項の規定により共用部分とされた附属の建物
(3)については、同法第4条第2項の規約共用部分に該当します。
ア 専有部分以外の建物の部分は、(1)に該当し共用部分となります。よって規約で持分を定められます。
イ 規約により共用部分とされた附属の建物は(3)に該当し共用部分となります。よって規約で持分を定められます。
ウ 建物の所在する土地は共用部分に該当しませんので、規約で持分を定められません。
エ 共用部分以外の附属施設は「共用部分以外の」とあるため共用部分ではなく、規約で持分を定められません。
よって、規約で持分を定めることができるのは、アとイの2つとなります。
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