マンション管理士の過去問
平成27年度(2015年)
問44

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問題

マンション管理士試験 平成27年度(2015年) 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの排水設備に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
  • サイホン式トラップは、排水が流水路を満流状態で流下するので、自己サイホン作用を生じやすいが、排水と排水中に含まれる固形物を同時に排出できる。
  • 高層や超高層のマンションで採用されることが多い特殊継手排水システムは、伸頂通気管と通気立て管を設置することなく、汚水や雑排水を排水できる。
  • クロスコネクションとは、排水立て管と通気立て管を接続するもので、排水立て管内の圧力変動の緩和のために設置される。
  • マンションの排水には、汚水、雑排水、雨水の3系統があるが、雨水と雑排水は、同一の排水立て管を用いることがある。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1、適切です。
サイホン式トラップとは、排水管から臭気や害虫が、住居に侵入することを防止するために排水管を曲げて水を溜まった部分を設ける設備です。
この溜まっている水が封水です。
一気に大量の排水を行うと、排水管が満水となり、引っ張られて、封水も流れてしまうことがあります。
このことを自己サイホン作用と言います。

2、不適切です。
特殊継手排水システムとは、伸頂通気管のみを設置する排水設備です。
高層マンションでよく使用されています。

3、不適切です。
クロスコネクションとは、上水給水系統とその他の系統と直接接続することです。
排水立て管と通気立て管を接続するのは、結合通気管です。

4、不適切です。
マンション敷地内の排水は、汚水、雑排水、雨水の系統があります。
雨水は、雑排水や汚水と同一の排水立て管を使うとはありません。

以上のことから、適切なのは、1なので、正解は1です。

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02

正解(正しいもの)は、1です。

1 正しい。
選択肢のとおり、サイホン式トラップは、排水が流水路を満流状態で流れるので、自己サイホン作用を生じやすいですが、排水と排水中に含まれる固形物を同時に排出できます。また、排水による自浄効果もあります。

2 誤り。
高層や超高層のマンションで採用されることが多い特殊継手排水システムは、通気立て管は設置する必要はないですが、伸頂通気管は設置する必要があります。

3 誤り。
クロスコネクションとは、給水系統の配管と、雑排水、汚水、雨水系統などの配管が直接に連結されることをいいます。汚染防止のため、水道法で禁止されています。なお、選択肢にあり、排水立て管と通気立て管を接続し、排水立て管内の圧力変動の緩和のために設置されるのは、結合通気管です。

4 誤り。
マンションの排水には、汚水、雑排水、雨水の3系統がありますが、「汚水」と雑排水は、同一の排水立て管を用いることがあります。雨水と雑排水ではありません。

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03

正答は 1 です。

1.サイホン式トラップは、排水管内を排水が満水状態で流れます。自己サイホン作用を生じやすいですが、排水と排水中に含まれる固形物を同時に排出できます。自己サイホン作用は、器具の排水管が満流になったときに、排水によってトラップ内に残留すべき封水が排水管側に引っ張られ、封水がなくなってしまう現象のことをいいます。形によって、Sトラップ、Pトラップなどがあります。

2.特殊継手排水システムは、排水を管壁に沿って旋回させて排水の流下速度を抑え、菅の中心に通気を確保する機能を持つ排水用特殊継手を用いる排水システムです。
このシステムでは、立て管内部の排水を旋回させることにより、形成される空気コアが通気管の役割を果たすため、通気立て管は不要となりますが、伸頂通気管の設置は必要です。
よって、この設問は不適切です。

3.クロスコネクションは、飲料水の配管設備とその他の配管設備を直接連結させることをいいます。
本問の内容は、結合通気管の説明です。
よって、この設問は不適切です。

4.マンションの排水には、汚水、雑排水、雨水の3系統があり、建築基準法では、雨水以外の排水を汚水として扱っています。
そして、雨水排水立て管は、汚水排水管もしくは通気管と兼用し、またはこれらの管に連結しないこととされています。
そのため、雨水と雑排水は、同一の排水立て管を用いることはできません。
よって、この設問は不適切です。

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