マンション管理士の過去問
平成28年度（2016年）
問35

【正解】　3
不適切な選択肢を選ぶ問題です。

１：○
入金された管理費３万円について会計処理をしなかったため、会計帳簿の現金預金の金額は３万円少なくなることになります。

２：○
管理組合口座から平成28年3月分のエレベーター保守料3万円が引き落とされ、まだ会計処理をしていない場合、会計帳簿の現金預金が３万円多い状態になります。

３：×
前払い金として会計処理をしているため、会計帳簿の現金預金の金額と銀行の預金残高証明書の金額は同じになるはずです。

４：○
管理組合の口座に振り込まれていたのを見落とし会計処理がされていないのですから、その分に差額が出るのは当然といえます。

正答は　3　です。　

1．正しくは、借方には「現金預金」として3万円計上し、貸方には「管理費収入」として3万円計上します。
この場合「現金預金」の3万円の計上をしていないので、会計帳簿の現金預金の金額は3万円少なくなります。

2．会計処理として、借方には「管理委託費」として3万円計上し、貸方には「未払金」として3万円計上していました。
正しくは「未払金」ではなく「現金預金」だったとのことなので、借方に「未払金」3万円を計上して取り消し、貸方には「現金預金」として3万円計上することになります。

正しい処理を行っていないと、「現金預金」3万円を支払っていない状態なので、会計帳簿の現金預金の金額は3万円多くなります。

3．借方では、損害保険料6万円のうち、3万円は当期分（平成27年度分）として「支払保険料」で計上し、3万円は次期分（平成28年度分）として「前払金」で計上します。
貸方では、「現金預金」として6万円計上します。

実際に「現金預金」6万円を口座から支払っており、会計上も「現金預金」6万円を支払っている状態なので、この会計処理により会計帳簿の現金預金の金額が3万円少ないとはいえません。

よって、この設問は不適切です。


4．会計処理として、借方には「未収金」として3万円計上し、貸方には「管理費収入」として3万円計上していました。
正しくは「未収金」ではなく「現金預金」だったとのことなので、借方に「現金預金」3万円を計上して、貸方には「未収金」として3万円計上して取り消すことになります。

正しい処理を行っていないと、「現金預金」3万円を計上していない状態なので、会計帳簿の現金預金の金額は3万円少なくなります。

　会計に関する出題です。