マンション管理士の過去問
平成30年度(2018年)
問39

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問題

マンション管理士試験 平成30年度(2018年) 問39 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの修繕工事に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
  • タイル張り外壁の浮き部分の補修では、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法の方が、注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法よりも、ピンニングの箇所数が多くなる。
  • ポリマーセメントモルタル充てん工法は、コンクリート表面の剝(は)がれや剝落(はくらく)の発生している欠損部の改修工法であり、表面の軽微な欠損部に適用する。
  • 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。
  • ウレタンゴム系塗膜防水材を用いた塗膜防水は、開放廊下やバルコニーに適用することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は 3 です。

1.アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法のピンニング箇所数は、一般部分16(本/㎡)、指定部分(見上げ面、ひさしのはな、まぐさ隅角部分等)25(本/㎡)を標準とします。
一方、注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法のピンニング箇所数は、一般部分9(本/㎡)、指定部分16(本/㎡)を標準とします。

したがって、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法の方が、注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法よりも、ピンニング箇所数が多くなります。

2.ポリマーセメントモルタル充てん工法は、0.5mm以上の比較的大きな幅のひび割れの補修に適する工法で、ひび割れに沿ってコンクリートをカットし、その部分にポリマーセメントモルタルを充てんしてひび割れを補修します。

3.屋上の保護アスファルト防水の改修では、コンクリートの亀裂・欠損・隆起が著しく、かぶせ工法(コンクリートの上に防水層をかぶせて改修する工法)ができない場合は、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することがありますが、一般的ではありません。
よって、この設問は不適切です。

4.ウレタンゴム系塗膜防水(ウレタン防水)は、液体状のウレタン樹脂を塗りつけ、ゴム状で弾性のある防水膜を作る工法のことです。屋上・開放廊下・階段室、ベランダ・ルーフバルコニーなどに適用できます。

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02

正答は 3 です。

1. アンカーピンニングエポキシ樹脂注入工法では、一般部分は13 (本/㎡)、指定部分(見上げ面、ひさしのはな、まぐさ隅角部分等をいう)は20 (本/㎡)、狭幅部は幅中央に200mm ピッチとします。

注入口付アンカーピンニング エポキシ樹脂注入工法では、一般部分は9 (本/㎡)、指定部分(見上げ面、ひさしのはな、まぐさ隅角部分等をいう)は16 (本/㎡)、狭幅部は幅中央に200mm ピッチとします。
したがって、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法の方が、注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法よりも、ピンニングの箇所数が多くなります。

2. コンクリートがひび割れや欠落しそうな欠損部・鉄筋爆裂部の改修工法であり、表面の軽微な欠損部に適用します。

3. 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存の防水層を全て撤去した上で、新たに防水を施工する「撤去工法」や
現状の防水層に新規防水層をかぶせる「被せ工法」があります。
最近では、かぶせ工法が増えてきており、必ずしも全面撤去方式が一般的であるとはいえません。
よって、この設問は不適切です。

4. ウレタンゴム系塗膜防水とは、液体状のウレタン樹脂を塗り付けて、ゴム状で弾性のある一体性のある防水膜を作ります。
開放廊下やバルコニーに適用することができます。

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03

この問題は、マンションの修繕工事に関する知識を試すものです。

具体的には、各選択肢が示す修繕工事の方法や材料に関する記述が適切であるかどうかを判断することが求められます。

選択肢1. タイル張り外壁の浮き部分の補修では、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法の方が、注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法よりも、ピンニングの箇所数が多くなる。

適切

解説:アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法と注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法のピンニング箇所数に関する記述は正確です。アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法の方が、注入口付きアンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法よりも、ピンニングの箇所数が多いとされています。

選択肢2. ポリマーセメントモルタル充てん工法は、コンクリート表面の剝(は)がれや剝落(はくらく)の発生している欠損部の改修工法であり、表面の軽微な欠損部に適用する。

適切

解説:ポリマーセメントモルタル充てん工法は、コンクリートの欠損部を補修するための工法であり、特に表面の軽微な欠損部に適用されることが多いです。

選択肢3. 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。

不適切

解説:屋上の保護アスファルト防水の改修に関する記述は不適切です。一般的には、既存の防水層を全て撤去する「撤去工法」や、現状の防水層に新規防水層をかぶせる「被せ工法」があります。最近では、かぶせ工法が増えてきており、必ずしも全面撤去方式が一般的であるとは限りません。

選択肢4. ウレタンゴム系塗膜防水材を用いた塗膜防水は、開放廊下やバルコニーに適用することができる。

適切

解説:ウレタンゴム系塗膜防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り付けて、ゴム状で弾性のある一体性のある防水膜を作る工法です。開放廊下やバルコニーなどに適用することができます。

まとめ

この問題を解く際には、各選択肢が示す修繕工事の方法や材料に関する基本的な知識と、それらの適用範囲や特性を理解していることが求められます。

具体的な工法や材料の名称、その特性や適用条件を正確に把握することで、各選択肢が示す内容が適切かどうかを判断することができます。

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