マンション管理士の過去問
令和元年度(2019年)
問37

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問題

マンション管理士試験 令和元年度(2019年) 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート造のマンションの外壁に生じた劣化や不具合の現象とその原因に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
  • ポップアウトは、アルカリ骨材反応が原因の一つと考えられる。
  • さび汚れは、コンクリートの中性化が原因の一つと考えられる。
  • 白華(エフロレッセンス)は、紫外線が原因の一つと考えられる。
  • ひび割れは、コールドジョイントが原因の一つと考えられる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は 3 です。 

1.ポップアウトは、コンクリート内部の部分的な膨張圧によって、コンクリート表面の小部分が円錐形のくぼみ状に破壊された状態のことで、凍害やアルカリ骨材反応等が原因で発生します。

2.さび汚れは、腐食した鋼材のさびが流出して、コンクリートの表面に付着している状態のことです。要因には、構造物に取り付けた金具がさびたことによるもの、鉄筋の腐食、コンクリートの中性化等があります。

3.白華(エフロレッセンス)は、コンクリートの表面に出た白色の物質で、セメント中の石灰等が水に溶けて表面に染み出し、空気中の炭酸ガスと化合してできたものが主成分です。
よって、この設問は不適切です。

4.ひび割れは、コンクリートに許容される以上の変形や応力が作用して生じるコンクリートの部分的な破壊現象をいいます。
コールドジョイントは、打設時に先に流したコンクリートが固まってしまい、後から流したコンクリートが一体化しない状態のことをいい、ひび割れの原因となります。

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02

正解は3です。

1。適切である。
ポップアウトとは、コンクリート内に物質が膨張することで、コンクリートの表面が円錐形にくぼむことです。
この膨張する物質の一つに、アルカリ骨材反応で生成される物質があります。

2.適切である。
コンクリートはアルカリ性なので、鉄筋をサビから守る作用があります。
しかし、コンクリートは、空気中の炭酸ガスなどにふれることで、中性化していきます。
そうなると、鉄筋が錆びてしまい、その錆が汚れとして表面に現れてきます。

3.適切でない。
エフロレッセンスとは、コンクリート内の石灰などが表面に溶け出し、
空気中の炭酸ガスと反応して、白い粉状のものが、付着することです。
紫外線は原因ではありません。

4.適切である。
コールドジョイントとは、コンクリートを打ち重ねる適正な時間を過ぎてから、コンクリートを打ち足したことによって、前に打ち込まれたコンクリートと打ち重ねたコンクリートとが、連続しないことを言います。

コールドジョイントが起きると、コンクリートはひび割れます。

以上、適切でないのは、3なので
正解は3です。

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03

この問題は、鉄筋コンクリート造のマンションの外壁に生じる劣化や不具合の現象と、それらが発生する原因についての理解を問うものです。

選択肢ごとに、それぞれの現象が適切に原因と関連付けられているかを判断する必要があります。

選択肢1. ポップアウトは、アルカリ骨材反応が原因の一つと考えられる。

適切

解説:ポップアウトは、コンクリート内部の骨材がアルカリ骨材反応(ASR)を起こし、体積が膨張することでコンクリート表面が飛び出す現象です。

したがって、アルカリ骨材反応が原因の一つと考えられるのは正しいです。

選択肢2. さび汚れは、コンクリートの中性化が原因の一つと考えられる。

適切

解説:さび汚れは、鉄筋の腐食が原因であり、コンクリートの中性化によって鉄筋の保護作用が失われることが一因です。

したがって、コンクリートの中性化が原因の一つと考えられるのは正しいです。

選択肢3. 白華(エフロレッセンス)は、紫外線が原因の一つと考えられる。

不適切

解説:白華(エフロレッセンス)は、コンクリートやモルタル内の水溶性塩類が水とともに表面に運ばれ、水が蒸発した後に塩類が結晶として残る現象です。

紫外線は直接的な原因ではありません。

したがって、紫外線が原因の一つと考えられるというのは不適切です。

選択肢4. ひび割れは、コールドジョイントが原因の一つと考えられる。

適切

解説:ひび割れは、コンクリートの打設時に適切な処理が行われなかった場合にコールドジョイント(コンクリートが硬化する前に次の打設が行われ、接合部に弱い部分が生じること)が原因で発生することがあります。

したがって、コールドジョイントが原因の一つと考えられるのは正しいです。

まとめ

この問題を解く際には、建築材料の化学的および物理的性質に関する知識が必要です。

各現象がどのような条件下で発生するかを理解し、それを原因と結びつけることが重要です。

また、現象が発生するメカニズムを正確に把握することで、適切な原因を導き出すことができます。

選択肢を検討する際には、一般的な原因と特定の現象との関連性を考慮する必要があります。

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