問題
ア 共用部分につき損害保険契約をした場合における、同契約に基づく保険金額の請求及び受領
イ 共用部分について生じた不当利得による返還金の請求及び受領
ウ 規約の保管
エ 集会における毎年1回一定の時期に行う管理者の事務に関する報告
以下が、管理者の職務に当たるものになります。
ア 共用部分につき損害保険契約をした場合における、同契約に基づく保険金額の請求及び受領
イ 共用部分について生じた不当利得による返還金の請求及び受領
ウ 規約の保管
エ 集会における毎年1回一定の時期に行う管理者の事務に関する報告
≪詳細解説≫
区分所有法の管理者に関する基本的な出題です。
ア 共用部分につき損害保険契約をした場合における、同契約に基づく保険金額の請求及び受領
区分所有法26条2項により、「管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。」とされるので、管理者の職務に当たります。
イ 共用部分について生じた不当利得による返還金の請求及び受領
区分所有法26条2項により、「管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。」とされるので、管理者の職務に当たります。
ウ 規約の保管
区分所有法33条1項により、「規約は、管理者が保管しなければならない。」とされるので、管理者の職務に当たります。
エ 集会における毎年1回一定の時期に行う管理者の事務に関する報告
区分所有法43条により、「管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。」とされるので、管理者の職務に当たります。
この問題は、区分所有法の規定に基づいて、管理者の職務(区分所有者を代理するものも含む)に当たるものがいくつあるかを問うものです。それぞれの選択肢について解説します。
ア 当たる
管理者は、共用部分についての損害保険契約を締結し、その契約に基づく保険金の請求及び受領を行う職務があります。これは、共用部分の保全のための重要な職務の一つです。
イ 当たる
管理者は、共用部分について生じた不当利得による返還金の請求及び受領を行う職務があります。これは、共用部分の利益を保護するための職務です。
ウ 当たる
管理者は、規約の保管を行う職務があります。これは、区分所有者間の権利義務関係を明確にし、円滑な管理を図るための基本的な職務です。
エ 当たる
管理者は、集会において毎年1回一定の時期に行う管理者の事務に関する報告の職務があります。これは、区分所有者に対して管理の透明性を確保し、信頼を得るための重要な職務です。
したがって、この問題における管理者の職務に当たるものは、「ア」、「イ」、「ウ」、「エ」の4つです。
正解は「四つ」です。