マンション管理士 過去問
令和5年度(2023年)
問40

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問題

マンション管理士試験 令和5年度(2023年) 問40 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
  • 震度6強から震度7程度の地震がおきても、人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標として、建築基準法の耐震基準は定められている。
  • 壁と床を鉄筋コンクリートで一体的につくり、様々な荷重や外力に対応する壁式構造は、中層や低層のマンションに適している。
  • 多くのマンションで採用されている耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に抵抗する構造方式である。
  • チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて、柱などの主要構造材としたものを鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)といい、鉄筋コンクリート構造(RC造)と同様に、鉄とコンクリートの特性を補い合う優れた性能を持つ。

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この過去問の解説 (3件)

01

マンションの構造に関する出題です。

選択肢1. 震度6強から震度7程度の地震がおきても、人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標として、建築基準法の耐震基準は定められている。

正しい

震度6強から震度7程度の地震がおきても、人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標として、建築基準法の耐震基準は定められています。

選択肢2. 壁と床を鉄筋コンクリートで一体的につくり、様々な荷重や外力に対応する壁式構造は、中層や低層のマンションに適している。

正しい

壁と床を鉄筋コンクリートで一体的につくり、様々な荷重や外力に対応する壁式構造は、中層や低層のマンションに適しています。ラーメン構造と比較して覚えましょう。

選択肢3. 多くのマンションで採用されている耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に抵抗する構造方式である。

正しい

多くのマンションで採用されている耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に抵抗する構造方式です。

選択肢4. チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて、柱などの主要構造材としたものを鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)といい、鉄筋コンクリート構造(RC造)と同様に、鉄とコンクリートの特性を補い合う優れた性能を持つ。

誤り

チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて、柱などの主要構造材としたものを「コンクリート充填鋼管構造(CFT構造)」といいます。SRC構造とは異なりますので、本選択肢は誤りです。

参考になった数20

02

 マンションの構造に関する出題です。

選択肢1. 震度6強から震度7程度の地震がおきても、人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標として、建築基準法の耐震基準は定められている。

 「震度6強から震度7程度の地震がおきても、人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標として、建築基準法の耐震基準は定められている。」ということは、適切です。

選択肢2. 壁と床を鉄筋コンクリートで一体的につくり、様々な荷重や外力に対応する壁式構造は、中層や低層のマンションに適している。

 壁式構造とは、壁や床等の面的な構造部材により、荷重や外力に対応する構造であり、一般的に、壁の多い中低層の建物に適しています。

 つまり、「壁と床を鉄筋コンクリートで一体的につくり、様々な荷重や外力に対応する壁式構造は、中層や低層のマンションに適している。」ということは、適切です。

選択肢3. 多くのマンションで採用されている耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に抵抗する構造方式である。

 耐震構造とは、建物自体の剛性を高める構造をいいます。

 つまり、「多くのマンションで採用されている耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に抵抗する構造方式である。」ということは、適切です。

選択肢4. チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて、柱などの主要構造材としたものを鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)といい、鉄筋コンクリート構造(RC造)と同様に、鉄とコンクリートの特性を補い合う優れた性能を持つ。

 鋼管コンクリート構造(CFT造)とは、チューブ状の鋼管に高強度のコンクリートを充填した鋼管柱によって架構する構造をいいます。

 つまり、「チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて、柱などの主要構造材としたものを鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)といい、鉄筋コンクリート構造(RC造)と同様に、鉄とコンクリートの特性を補い合う優れた性能を持つ。」ということは、適切ではありません。

参考になった数8

03

マンションの構造に関する出題です。

 

この問題は、「マンションの代表的な構造形式と特徴」について問われています。
耐震構造や壁式構造、SRC構造など、構造の特徴を理解しておくことが重要です。

選択肢1. 震度6強から震度7程度の地震がおきても、人命に危害を及ぼすような倒壊等を生じないことを目標として、建築基準法の耐震基準は定められている。

正しい

 

建築基準法の耐震基準により、現行の建築基準法では、震度6強~7程度の地震に対して、人命に危害を及ぼすような倒壊や崩壊が生じないことを目標としています。

これは「大規模地震時に人命を守る」ことが最大の目的です。

 

ポイント:
耐震基準は、震度6強~7程度の地震でも人命を守ることを目的としている。

選択肢2. 壁と床を鉄筋コンクリートで一体的につくり、様々な荷重や外力に対応する壁式構造は、中層や低層のマンションに適している。

正しい

 

壁式構造の特徴により、壁と床を鉄筋コンクリートで一体的に構築し、構造体としての安定性を確保する構造です。

主に中層・低層マンションで採用されることが多く、ラーメン構造よりもシンプルな設計が可能です。

 

ポイント:
壁式構造は中層・低層マンションに適している。

選択肢3. 多くのマンションで採用されている耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に抵抗する構造方式である。

正しい

 

耐震構造の特徴により、建物の構造自体の剛性を高め、地震の揺れに耐える構造方式です。

日本のマンションでは、この耐震構造が多く採用されています。

 

ポイント:
耐震構造は、建物の剛性を高めて地震力に耐える構造。

選択肢4. チューブ状の鋼管の中にコンクリートを詰めて、柱などの主要構造材としたものを鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)といい、鉄筋コンクリート構造(RC造)と同様に、鉄とコンクリートの特性を補い合う優れた性能を持つ。

誤り(正解肢)

 

SRC造とCFT構造の違い:

・SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)は、鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせた構造で、柱や梁などに使用されます。

・チューブ状の鋼管にコンクリートを詰める構造は、CFT構造(Concrete Filled Tube)と呼ばれます。

SRC造CFT構造は異なるものです。

 

ポイント:
鋼管にコンクリートを詰める構造は「CFT構造」。SRC構造とは異なる。

まとめ

◆ ポイントまとめ

耐震基準:震度6強~7でも倒壊しないことが目標。

壁式構造:中層・低層マンションに適し、鉄筋コンクリート壁と床で荷重や外力に対応。

耐震構造:建物の剛性を高め、地震力に抵抗する。

SRC構造 vs CFT構造: 鋼管にコンクリートを詰めるのは「CFT構造」。

 

マンションの構造形式は、SRC構造、RC構造、CFT構造、壁式構造、耐震構造など多岐にわたります。
特に構造ごとの特徴や用途を正確に理解することが試験対策には不可欠です。
しっかり整理して覚え、確実に得点できるようにしましょう!

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