マンション管理士 過去問
令和6年度(2024年)
問42

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問題

マンション管理士試験 令和6年度(2024年) 問42 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの駐車場に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
  • マンションの駐車場計画は、敷地が十分に確保できれば車の出し入れがしやすい平面駐車で確保することが望ましく、動線はなるべく歩車分離となるよう努め、植栽等によって駐車場空間の印象を周囲に対して和らげる工夫が必要である。
  • 車椅子利用者のための駐車スペースは、段差はないものとし、勾配がある場合は1/15以下とする。
  • 機械式駐車設備は、定期的なメンテナンスが必要であり、特にピット式の駐車設備は豪雨時の冠水被害を避けるため、排水設備のメンテナンスが重要である。
  • 機械式駐車場において、利用者が機械に挟まれて死亡する事故等が発生していることから、国土交通省は「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン」を策定し、その手引では「管理者向け自己チェックシート」が用意されている。

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この過去問の解説 (1件)

01

マンションの駐車場に関する問題です。

選択肢1. マンションの駐車場計画は、敷地が十分に確保できれば車の出し入れがしやすい平面駐車で確保することが望ましく、動線はなるべく歩車分離となるよう努め、植栽等によって駐車場空間の印象を周囲に対して和らげる工夫が必要である。

適切。マンションの駐車場計画は、敷地が十分に確保できるのであれば、車の出し入れがしやすい平面駐車で確保することが望ましいです。

機械式駐車場は狭い敷地で多くの車を駐車できるという利点がありますが、入出庫に時間がかかるのがデメリットの一つとして挙げられるためです。

選択肢2. 車椅子利用者のための駐車スペースは、段差はないものとし、勾配がある場合は1/15以下とする。

不適切。車椅子利用者のための駐車スペースは、段差はないものとし、勾配がある場合は1/50以下とします。

道路標識にも使われている「傾き度合い(%)」を考えると、本肢が不適切であることに気付けるかもしれません。

たとえば、断崖絶壁(90度)の半分の勾配であれば、傾き度合いが50%であることは想像がつきます。

計算式としては、90度を1とし、以下の通りとなります。

 

45度:1×1/2=50%

不適切:1×1/15=6.67%

適切:1×1/50=2%

 

「6.67%」と言えば、道路標識で注意喚起されるレベルの傾き度合いなので、車椅子用駐車場には相応しくないと言えます。

選択肢3. 機械式駐車設備は、定期的なメンテナンスが必要であり、特にピット式の駐車設備は豪雨時の冠水被害を避けるため、排水設備のメンテナンスが重要である。

適切。駐車場といえども機械仕掛けなので、定期的なメンテナンスが必要です。

特に車両が地下に入っていくピット式の駐車設備は、豪雨時の冠水で車両が水没してしまうことを避けるため、排水ポンプ等の排水設備のメンテナンスが重要です。

選択肢4. 機械式駐車場において、利用者が機械に挟まれて死亡する事故等が発生していることから、国土交通省は「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン」を策定し、その手引では「管理者向け自己チェックシート」が用意されている。

適切。「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン」は以下の通り構成されており、本肢はⅣからの出題です。

 

Ⅰ総則

Ⅱ製造者の取組

Ⅲ設置者の取組

Ⅳ管理者の取組

Ⅴ利用者の取組

Ⅵ関係主体間の連携・協働による取組

 

なお、本肢のチェックシートは全10項目からなります(機械駐安全対策ガイドライン)。

ex)装置内への人の侵入を防止するための措置が講じられていますか?etc...

まとめ

あまり問われたことのない論点ではありますが、持てる知識を最大限使えば正解には辿り着けたかもしれません。

試験本番では焦らず考え続ける「現場思考力」が試されます。

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