中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
経営情報システム 問18

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 平成27年度(2015年) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

近年の多様なIT機器の発達、激しいビジネス環境の変動の中で、アジャイルシステム開発が注目されている。アジャイルシステム開発の方法論であるフィーチャ駆動開発、スクラム、かんばん、XPに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • フィーチャ駆動開発は、要求定義、設計、コーディング、テスト、実装というシステム開発プロセスを逐次的に確実に行う方法論である。
  • スクラムは、ラウンドトリップ・エンジニアリングを取り入れたシステム開発の方法論である。
  • かんばんは、ジャストインタイムの手法を応用して、システム開発の際に、ユーザと開発者との間でかんばんと呼ばれる情報伝達ツールを用いることに特徴がある。
  • XPは、開発の基幹手法としてペアプログラミングを用いるが、それは複数のオブジェクトを複数の人々で分担して作成することで、システム開発の迅速化を図ろうとするものである。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.✕:ウォーターフォールモデルの説明のため誤りです。
2.◯:正解です。修正を繰り返す手法です。
3.✕:ユーザーと開発者ではなく、開発者同士で共有していきます。
4.✕:1つのプログラムを2人のプログラマーが担当し、相互にレビューするスタイルのため誤りです。

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02

アジャイルシステム開発についての出題です。

アジャイルとは「素早い」や「機敏な」という意味の単語です。

従来のウォーターフォール開発よりも開発期間を短縮するために作られた開発手法の1つです。

本問で問われている各用語をそれぞれ解説します。

フィーチャ駆動開発

フィーチャとは、利用者の視点から見たソフトウェアやシステムの持つ機能・特徴のことです。

フィーチャ駆動開発とは、この単位で実際に動作するモジュールを繰り返し、開発を行う手法のことです。

スクラム

マネジメントを重視してチーム全体の生産性向上を目指す手法のことです。

かんばん

ジャストインタイムの手法を応用してプロジェクト内でかんばんと呼ばれる情報伝達ツールを用いて管理する手法です。

開発者同士で情報を共有するために使用されます。

XP(エクストリーム・プログラミング)

コミュニケーション・シンプリシティ・フィードバック・勇気・リスペクトの5つの価値を基に、コーディングやテストを重視して小さな開発をスパイラルに繰り返し、常にフィードバックを行い、修正や再設計を繰り返す手法のことです。

ペアプログラミング

2人のプログラマが共同でソフトウェア開発を行う手法です。

1つのオブジェクトに対して、1人がプログラミングを行なって、もう1人はレビューを行うなど補完的な作業を担当して開発を進める手法です。

選択肢1. フィーチャ駆動開発は、要求定義、設計、コーディング、テスト、実装というシステム開発プロセスを逐次的に確実に行う方法論である。

選択肢の内容はウォーターフォール開発のため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. スクラムは、ラウンドトリップ・エンジニアリングを取り入れたシステム開発の方法論である。

ラウンドトリップ・エンジニアリングとは、要件定義、設計、コーディングを繰り返しながら成果物を洗練させていく手法で、スクラムに取り入れられています

そのため本選択肢が正解です。

選択肢3. かんばんは、ジャストインタイムの手法を応用して、システム開発の際に、ユーザと開発者との間でかんばんと呼ばれる情報伝達ツールを用いることに特徴がある。

開発者同士の間でかんばんを用いるため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. XPは、開発の基幹手法としてペアプログラミングを用いるが、それは複数のオブジェクトを複数の人々で分担して作成することで、システム開発の迅速化を図ろうとするものである。

ペアプログラミングとは2人1組で開発を行う手法であるため、本選択肢は不正解です。

まとめ

アジャイルシステム開発は現在主流の開発手法であるため、今後も出題されると予想できます。

まずは本問で問われているような基礎的な知識の学習をしておきましょう。

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