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中小企業診断士の過去問 平成28年度(2016年) 財務・会計 問21

問題

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次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

現在、3つの投資案(投資案A〜投資案C)について検討している。各投資案の収益率は、景気や為替変動などによって、パターン①〜パターン④の4つのパターンになることが分かっており、パターンごとの予想収益率は以下の表のとおりである。なお、この予想収益率は投資額にかかわらず一定である。また、各パターンの生起確率はそれぞれ25%と予想している。

投資案Aおよび投資案Cに関する記述として最も適切なものはどれか。
問題文の画像
   1 .
投資案Aと投資案Cに半額ずつ投資する場合も、投資案Cのみに全額投資する場合も、予想収益率の分散は同じである。
   2 .
投資案Aの予想収益率と投資案Cの予想収益率の相関係数は2である。
   3 .
投資案Cの予想収益率の期待値は64%である。
   4 .
投資案Cの予想収益率の標準偏差は、投資案Aの予想収益率の標準偏差の2倍である。
( 中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 平成28年度(2016年) 問21 )
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この過去問の解説 (2件)

4

正解は「投資案Cの予想収益率の標準偏差は、投資案Aの予想収益率の標準偏差の2倍である。」です。

【基礎知識】

語句の確認をしながら、各数値の計算を説明します。

ただ、実際の試験では計算しなくても解く方法がある場合が多くあります(各選択肢の解説参照)。

時間が限られていますので、最終的には計算しなくてもいい解き方を学んでほしいですが、そのためには、各数値の意味をきっちりと押さえておく必要があります。

・予想収益率の期待値

 各パターンの収益率に生起確率をかけて、期待できる収益率を表したものです。

 生起確率はすべてのパターンで25%になっていますので、例えばAの予想収益率は

 2%×0.25+5%×0.25+11%×0.25+14%=(2%+5%+11%+14%)×0.25=5.5%

となります。

・偏差とは

 偏差とは個々の数値と平均値との差です。絶対値が大きいほど、平均から離れていることがわかります。

・標準偏差

 偏差は一つのデータと平均値との離れ度合いを示しますが、標準偏差は一定のデータ群の平均からの離れている度合いを示します。

個々のデータと平均との差はプラスの場合とマイナスの場合がありますが、離れ度合いとなると、どちらも同じ扱いをする必要があります。よって標準偏差では、個々のデータの偏差の2乗値の平均値をさらに√で2乗したものを戻す計算を行っており、以下の式で表します。

〇データがx1~xnのn個ある場合の標準偏差を求める式

 ρ(標準偏差) = √ 1/n((x1 − x)2+(x2 − x)2+・・・+(xn − x)2)

・分散とは平均値からの乖離度合いとなります。乖離度合いを表しますので、プラスの場合、マイナスの場合がありますが、5と −5も同じだけ乖離していますので、計算上は2乗して符号を合わせて考えます。

そして各パターンの乖離度合いの平均値を分散といいます。

 今回の問題では、

 Aの平均収益率=(2%+5%+11%+14%)/4 = 8%

 ① 2% − 8%= − 6% 2乗して 36

 ② 5% − 8%= − 3% 2乗して 9

 ③ 11% − 8%=3% 2乗して 9

 ④ 14% − 8%=6% 2乗して 36

 平均は(36+9+9+36)/4 = 22.5 となります。

選択肢1. 投資案Aと投資案Cに半額ずつ投資する場合も、投資案Cのみに全額投資する場合も、予想収益率の分散は同じである。

誤り。

分散=振れ幅が大きいのはAよりもCであることは表を見ればすぐにわかります。

よって、半分ずつ投資すると、Cだけに投資するよりも分散は小さくなることがわかります。

選択肢2. 投資案Aの予想収益率と投資案Cの予想収益率の相関係数は2である。

誤り。

AとCはパターンで見ると、片方が増加するともう片方も増加していますので、相関係数は正であることがわかります。

パターン①→②を見ると、Aは2.5倍、Cも2.5倍となっており、相関係数は1であることがわかります。

選択肢3. 投資案Cの予想収益率の期待値は64%である。

誤り。

期待値は生起確率をかけていきますので、必ず最大値よりも小さくなります。

選択肢4. 投資案Cの予想収益率の標準偏差は、投資案Aの予想収益率の標準偏差の2倍である。

正しい。

時間を短縮して求めるためには消去法で選択します。

付箋メモを残すことが出来ます。
3
1.は、投資案C単独で投資するよりも、
収益率が低い投資案Aを組み入れた投資の方が、
分散は小さくなるため、誤りです。

2.は、相関係数は-1~1の範囲内に収まりますので誤りです。

3.は、期待値を計算すると
(4%+10%+22%+28%)×25%=16%
になりますので、誤りです。

4.は正しいです。

よって、4.が正解です。

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