中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
経営情報システム 問9

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 令和2年度(2020年) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

ケーブルを必要とせずに電波などを利用して通信を行う無線LANは、信号が届く範囲であれば、その範囲内でコンピュータを自由に設置できるために、中小企業でも有用である。したがって、その特性を理解しておく必要がある。
無線LANに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • SSIDは無線LANにおけるアクセスポイントの識別名であるが、複数のアクセスポイントに同一のSSIDを設定できる無線LAN装置の機能をマルチSSIDという。
  • 無線LANにおけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CA方式では、データ送信中にコリジョンを検出した場合には、しばらく時間をおいてから送信を開始することで、コリジョンを回避する。
  • 無線LANにおけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CD方式では、利用する周波数帯を有効に利用するために、それをタイムスロットと呼ばれる単位に分割することで、複数ユーザの同時通信を提供することができる。
  • 無線LANの暗号化の規格であるLTEは、アルゴリズムの脆弱性が指摘されたWEPを改良したことから、より強固な暗号化を施すことができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

無線LANに関する記述として、最も適切なものを選びます。

選択肢1 不適切です。

SSIDは無線LANにおけるアクセスポイントの識別名であるとする記述は正しいですが、マルチSSIDとは、一つのアクセスポイント(WIFI親機)に複数のSSIDを設定できる機能のことであり、設問文はアクセスポイントとSSIDが逆になっています。よって、不適切であると判断できます。

選択肢2 適切です。

CSMA/CA方式とは、無線LANにおけるアクセス制御方式の一つで、同一のチャネルに複数のユーザーがアクセスした際にコリジョン(衝突)と呼ばれる競合状態を回避する方式を言います。データ送信中にコリジョンを検出した場合には、しばらく時間をおいてから送信を開始することで、コリジョンを回避します。よって設問文は適切であると判断できます。

選択肢3 不適切です。

CSMA/CD方式とは、無線LANにおけるアクセス制御方式の一つで、CSMA/CA方式と同様にコリジョンを検知する方式を言います。CSMA/CA方式との違いは、コリジョンを検知する際に、検知しなかった場合にそのままデータを送信する(CSMA/CD方式)か、検知しなくてもランダム時間待機してから送信する(CSMA/CA方式)かです。なお、CSMA/CD方式は現在ほぼ使用されていません。

設問文にある周波数をタイムスロットと呼ばれる単位に分割する方法は時分割多元接続 (TDMA)と呼ばれる方式です。これは同じ周波数においても複数の送信者が利用できるようにするために、データを送る間隔をタイムスロットと呼ばれる単位に分割し、送信した順番で区別する方法です。

よって、設問文は不適切であると判断できます。

選択肢4 不適切です。

LTE(Long Term Evolution)とは、携帯電話通信規格のひとつで、第3世代携帯の通信規格(3G)を「長期的に進化」させ、高速化させたものを言います。

一方で、WEP(Wired Equivalent Privacy)は無線LANの暗号化の規格ですが、アルゴリズムの脆弱性が発見され暗号が解読されたためセキュリティーレベルが低いものとなります。WEPを改良したものがWPA(Wi-Fi Protected Access)で、強固な暗号化が施されました。現在はWPAを改良したWPA2が登場しています。

よって、WEPを改良したものをLTEとしている設問文は不適切であると判断できます。

よって、選択肢2が最も適切であると判断できます。

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02

無線LANについての出題です。

無線LAN自体は、一般的に使い慣れたものです。

こういったスペックについての専門用語も、診断士試験を受験すると決めたら普段から気にしていると記憶に残りやすいでしょう。

1.間違い

 マルチSSIDについてです。

 SSIDは無線LANにおけるアクセスポイントの識別名です。

 マルチSSIDは一つのWIFI親機(アクセスポイント)に複数のSSIDを設定できます。

 メリットはアクセスポイントごとにセキュリティの別々の設定ができます。

2 正しい 

  CSMA/CA方式は無線LANで採用されているアクセス制御方式の一つです。

  一つの通信回線を複数の機器が共有する際に中央で監視・制御する機器がなくても、回線の使用量を調節できます。

  本文の通り、データ送信中にコリジョンを検出した場合には、しばらく時間をおいてから送信を開始することで、コリジョンを回避します。

3 間違い

  CSMA/CD方式はイーサネット(有線LANの規格)で採用されている多元接続の方式です。タイムスロットによって分割するような方式は、TDMA(時分割多元接続)の方式です。

4 間違い

  LTE(Long Term Evolution)は携帯電話通信の規格です。

  WEPのアルゴリズムを改良したものはWAPです。

よって、正解は2 

   

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03

無線LANに関する問題です。

 

無線LANに関する詳細な内容が問われており、正答することは難しいと思われます。

選択肢1. SSIDは無線LANにおけるアクセスポイントの識別名であるが、複数のアクセスポイントに同一のSSIDを設定できる無線LAN装置の機能をマルチSSIDという。

1つの無線LAN装置複数のSSIDを設定できる機能を、マルチSSIDといいます。

選択肢2. 無線LANにおけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CA方式では、データ送信中にコリジョンを検出した場合には、しばらく時間をおいてから送信を開始することで、コリジョンを回避する。

正解の選択肢となります。

選択肢3. 無線LANにおけるアクセス制御方式の一つであるCSMA/CD方式では、利用する周波数帯を有効に利用するために、それをタイムスロットと呼ばれる単位に分割することで、複数ユーザの同時通信を提供することができる。

CSMA/CD方式は、有線LANにおけるアクセス制御方式です(無線LANにおけるアクセス制御方式は、CSMA/CA方式です)。

 

また、タイムスロットと呼ばれる単位に分割することで、複数ユーザの同時通信を提供することができるのはTMDA方式です。

選択肢4. 無線LANの暗号化の規格であるLTEは、アルゴリズムの脆弱性が指摘されたWEPを改良したことから、より強固な暗号化を施すことができる。

無線LANの暗号化の規格であるWPAは、アルゴリズムの脆弱性が指摘されたWEPを改良したものです。

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