中小企業診断士 過去問
令和3年度(2021年)
問50 (財務・会計 問23)
問題文
オプションに関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和3年度(2021年) 問50(財務・会計 問23) (訂正依頼・報告はこちら)
オプションに関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 他の条件を一定とすれば、権利行使価格が高いほどコール・オプションの価値は高くなる。
- 他の条件を一定とすれば、行使までの期間が短いほどコール・オプションの価値は高くなる。
- プット・オプションを購入した場合、権利行使価格を大きく超えて原資産価格が上昇しても、損失の額はプレミアムに限定される。
- プット・オプションを売却した場合、権利行使価格を大きく下回って原資産価格が下落しても、損失の額はプレミアムに限定される。
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この過去問の解説 (3件)
01
【基礎知識】
オプションとは金融商品を決められた期日に決められた価格(権利行使価格と言います)で売買する権利のことを言い、金融派生商品(デリィバティブ)の一つです。
商品を買う権利をコールオプション(私は呼びかけて買わせてもらうのでコールと覚えてました)、売る権利をプットオプションと言います。
ここで“権利”と言っているのは、買っても買わなくても、売っても売らなくてもいいという意味があります。似た内容で先物取引というものがありますが、それは必ず売買する必要が生じます。ですのでオプション取引では、買わないや売らないという選択肢がありますので、損する取引の場合は売買しないということも可能です。
オプションの取引は、その権利自体を売買することもできます。例えばコール(プット)オプションを買ったり、売ったりすることができます。このとき、売り側は期日にそれなりの利益を見込んでコール(プット)オプションを保有していますので、その売買に際しては、買う側がプレミアムという費用を支払って購入することになります。
例えばガソリン(現状150円/lとします)を3か月後に150円/lで売る権利(プットオプション)があるとします。これを10円のプレミアムを払ってAからBに売買されたケースを考えます。
仮に3か月後にガソリンが140円/lになっていた場合、オプションは高く売る権利ですので、実体価格がオプションの権利行使価格を下回ってしまうと意味がありません。よって
A ⇒ オプションの10円が儲けになる
B ⇒ オプションを購入したものの、意味がないため、オプションを放棄し、Aに支払ったプレミアムの
10円が損失となる。
という状況になります。
コールオプションですので、“買う”権利になります。買う価格が高いと買い手にとってはいいことではありませんので、価値は下がるので誤りです。
行使までの期間が長くなれば長くなるほど不確定要素は増えていきます。それを確定した価格で考慮できますので、購入側にとっては価値が高くなります。よって、短いほど価値は高いというのは誤りです。
プットオプションですので、売る権利になります。権利行使価格を超えて原資産の価格が上昇すると、プットオプションはムダなものとなり、権利を放棄して、支払ったプレミアムが損失になるため、正しい記載です。
資産価格が下がっても、一定の価格で販売できる権利がプットオプションですので、プレミアムを除いてもなお利益が出るので誤りです。
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02
オプションの問題です。
1 間違い
他の条件を一定とすれば、権利行使価格が低いほどコール・オプションの価値は高くなります
2 間違い
他の条件を一定とすれば、行使までの期間が短いほどコール・オプションの価値は低くなります
3 正しい
プット・オプションを購入した場合、権利行使価格を大きく超えて原資産価格が上昇しても、損失の額はプレミアムに限定されます
権利を行使すればプレミアムに限定することができます
4 間違い
プット=売りのオプションの場合、リスクヘッジの手段とはなりません
よって、正解は3
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03
オプションに関する問題です。
オプションについては、2次試験の事例Ⅳでも出題されたことがありますので、1次試験のうちに理解しておきましょう。
権利行使価格が高いほどコール・オプションの価値は低くなります。
行使までの期間が短いほどコール・オプションの価値は低くなります。
正解の選択肢となります。
プット・オプションを売却した場合、権利行使価格を大きく下回って原資産価格が下落しても、損失の額はプレミアムに限定されません。
プット・オプションを売却しているため、プレミアムを超える損失が発生する可能性があります。
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