中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
経営情報システム 問12

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 令和3年度(2021年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

情報通信技術には類似した用語が多くある。それらを識別して意味を正しく理解することが肝要である。
以下の記述のうち、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

a  ポッドとは、プログラミングにおいて、変数の型を別の型に変換することである。
b  チャットボットとは、自動的に対話を行うプログラムのことであり、例えば企業においては顧客からの問い合わせに自動応答するために用いられる。
c  タッチパッドとは、平板上のセンサーを指でなぞることでマウスポインタの操作をするポインティングデバイスの1つである。
d  マルチキャストとは、インターネット上で音声や動画のファイルを公開・配信する方法の1つである。
e  ブロードキャストとは、通信ネットワーク上で、特定の複数の相手に同じデータを一斉に送信することである。
  • aとc
  • bとc
  • bとe
  • cとe
  • dとe

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

基本的なキーワードの確認です。それぞれ見ていきます。

記述aについて。ポッドは、仮想化技術であるコンテナの管理単位を表します。コンテナとは、仮想化技術において、サーバーのOSを共通で使えるようにし、コンテナという単位で1サーバーの中で複数の環境を扱えるようにする技術です。従来の仮想化技術ではサーバーの中にOSまで搭載した仮想マシンを使っていたため、リソースが有効活用できていませんでした。つまり、サーバーの中に仮想マシンごとにOSを入れていく必要があったわけです。しかし、コンテナ技術でそういった課題が克服されました。そのコンテナをいくつかのまとまりで管理していく単位をポッドと言います。問題にある、プログラミングにおいて、変数の型を別の型に変換することは、キャストと呼ばれます。よって、不適切です。

記述bについて。チャットボットとは、「チャット」と「ロボット」を組み合わせた造語で、テキストや音声で自動的に対話を行うプログラムのことです。チャット形式で顧客が対話していくことで、自動で回答が示されます。最近は顧客の問い合わせの効率化のために、コールセンターを設置せずにチャットボットで顧客からの問い合わせに自動応答するために用いられることもあります。これに質問と回答へのフィードバックを学習していくAI機能の追加されたAIチャットボットも活用されています。(よって正解)

記述cについて。タッチパッドとは、多くのノートパソコンなどに用いられているポインティングデバイスです。マウスの代わりに、ノートパソコン上のセンサー(タッチパッド)を指でなぞることで、マウスポインタを動かすことができます。よって、適切です。

記述dについて。マルチキャストとは、複数の端末(ホスト)に対して同一データを一斉に送信する方法のことです。テレビ会議システムなどでは、複数端末に一気にデータが送信されており、この方法が使われています。インターネット上で音声や動画のファイルを公開・配信する方法はダウンロード再生ストリーミング再生等ありますが、マルチキャストは異なります。よって、不適切です。

記述eについて。ブロードキャストについて問われています。ブロードキャストとは、通信ネットワークにおいて、特定のアドレスを指定せず、ネットワーク上のすべての端末に対して、一斉にデータを送信することをいいます。発信先の相手先の数等によって、ユニキャスト(1対1)、マルチキャスト(1対特定の複数)、ブロードキャスト(1対全部)に分かれます。eの記述はマルチキャストのことです。よって、不適切です。

以上より、bとcの組み合わせが適切であり、イが正解となります。

マルチキャストやブロードキャストなどの用語は、それぞれの違いを覚えておきましょう。

参考になった数9

02

a. 型変換の説明です。ポッドとは、コンテナ型仮想化におけるコンテナの管理単位を表す用語で、複数の関連するコンテナをまとめて構成します。

b. 正しい。

c. 正しい。

d. ポッドキャストの説明です。マルチキャストとは、ネットワークで特定の複数のノードに対して、1つのデータを同時に送信することです。

e. マルチキャストの説明です。ブロードキャストとは、同じメッセージを複数の受信者に同時に転送することです。

従って、2.が正解です。

参考になった数5

03

情報通信技術に関する問題です。

日常生活で利用したこともあると思われる用語も含まれており、是非とも正答したい内容です。

 

以下、誤りの解答群のみ解説します。

a:キャストとは、プログラミングにおいて、変数の型を別の型に変換することである。
d:ストリーミングとは、インターネット上で音声や動画のファイルを公開・配信する方法の1つである。
e:マルチキャストとは、通信ネットワーク上で、特定の複数の相手に同じデータを一斉に送信することである。

選択肢1. aとc

不適切な選択肢です。

選択肢2. bとc

正解の選択肢となります。

選択肢3. bとe

不適切な選択肢です。

選択肢4. cとe

不適切な選択肢です。

選択肢5. dとe

不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

本問は、選択肢の用語を入れ替える典型的な引っ掛け問題となっています。

用語を入れ替えるだけで間違いの選択肢を作ることができるので、よく用いられる手法です。

参考になった数1