中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
経営情報システム 問21

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 令和5年度(2023年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

テレワークで利用するモバイル端末に対して、安全かつ効率的な管理が求められている。この管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • BYOD(Bring Your Own Device)は、組織の公式的な許可を得ずに組織が所有するモバイル端末を社員が私的に利用することである。
  • COPE(Corporate Owned, Personally Enabled)は、モバイル端末利用ポリシーに従って社員が所有するモバイル端末を業務で利用することである。
  • MCM(Mobile Content Management)は、社員が利用するモバイル端末内の業務データを管理するシステムや技術である。
  • MFA(Multi-Factor Authentication)は、社員が所有する複数のモバイル端末によって認証を行うシステムや技術である。
  • SSO(Single Sign-On)は、社員が利用するモバイル端末には最低限の機能しか持たせず、サーバ側でアプリケーションやファイルなどの資源を管理するシステムや技術である。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は、「MCM(Mobile Content Management)は、社員が利用するモバイル端末内の業務データを管理するシステムや技術である。」です。

 

【基礎知識】

モバイル端末の語句の理解を問う問題です。

 

〇シャドーIT対策

企業が認めていない端末(PCやスマホ等)をネットに接続して使うケースがあります。こういった事態を防ぐためにデバイス管理方法がいくつかあります。

 

【デバイス管理の法】

・CYOD(Choose Your Own Device):会社が認めた端末から各人が選んで利用する。企業は費用負担があるものの、承認された端末利用をしながら本人の満足度も上がる。

 

・BYOD(Bring Your Own Device):私物のデバイスを用いて公私ともに同じ端末を利用する。BYODは完全に私物のものを使うが、会社がデバイスを指定するBYAD(Bring Your Assigned Device)もある。

 

・COPE(Corporate Owned, Personally Enabled):企業が指定したデバイスを用いる。従業員に選択権はない。COPEは一定の私用を認めるが、全く認めないCOBO(Corporate Owned, Business Only)もある。

 

次にシャドーIT対策にまつわる問題解決策(システム管理方法)について紹介します。

 

・EMM(Enterprise Mobility Management ):社内デバイスを統合管理するシステム。デバイスの業務用領域を切り分けてセキュアに管理する。MDM、MAM、MCMという3つのソリューションに分かれる。

 

・MDM(Mobile Device Management):デバイス管理を行う。アプリの導入禁止、リモート制御、監視など。

・MCM(Mobile Contents Management):特定の特定のクラウドツール、メール機能などコンテンツ単位での管理を行う。

・MAM(Mobile Application Management):デバイスのアプリケーションを管理する。業務用アプリに限定させて、制御するなど。

 

以上、端末の管理方法、システムの管理方法について見てきましたが、デバイスの認証方法で防ぐ方法もあります。

 生体認証

 二段階認証(MFA)

 パスワード認証

 ハードウェア認証

選択肢1. BYOD(Bring Your Own Device)は、組織の公式的な許可を得ずに組織が所有するモバイル端末を社員が私的に利用することである。

誤り。記載はシャドーITになります。BYODは自身のデバイス利用を企業が認めることです。

選択肢2. COPE(Corporate Owned, Personally Enabled)は、モバイル端末利用ポリシーに従って社員が所有するモバイル端末を業務で利用することである。

誤り。COPEは企業が指定したデバイスを用いる管理方法です。従業員の所有しているものを使うのはBYODなどです。

選択肢3. MCM(Mobile Content Management)は、社員が利用するモバイル端末内の業務データを管理するシステムや技術である。

正しい。コンテンツ単位での管理を行う仕組みです。

選択肢4. MFA(Multi-Factor Authentication)は、社員が所有する複数のモバイル端末によって認証を行うシステムや技術である。

誤り。MFA(Multi-Factor Authentication)は認証の際に記憶情報(パスワードなど)、所持情報(本人のみが持つIDカードなど)、生体情報(指紋など)の複数の要素で認証を行う方法です。

選択肢5. SSO(Single Sign-On)は、社員が利用するモバイル端末には最低限の機能しか持たせず、サーバ側でアプリケーションやファイルなどの資源を管理するシステムや技術である。

誤り。SSO(Single Sign-On)は1度のログインで複数のサービスを利用する技術です。

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02

モバイル端末の管理に関する問題です。

各用語の英語の説明から正誤判断することも可能であり、是非とも正解したいところです。

選択肢1. BYOD(Bring Your Own Device)は、組織の公式的な許可を得ずに組織が所有するモバイル端末を社員が私的に利用することである。

BYOD(Bring Your Own Device)は、組織の公式的な許可を得て個人が所有するモバイル端末を組織が公的に利用することです。

選択肢2. COPE(Corporate Owned, Personally Enabled)は、モバイル端末利用ポリシーに従って社員が所有するモバイル端末を業務で利用することである。

COPE(Corporate Owned, Personally Enabled)は、モバイル端末利用ポリシーに従って企業が所有するモバイル端末を私的に利用することです。

選択肢3. MCM(Mobile Content Management)は、社員が利用するモバイル端末内の業務データを管理するシステムや技術である。

正解の選択肢となります。

選択肢4. MFA(Multi-Factor Authentication)は、社員が所有する複数のモバイル端末によって認証を行うシステムや技術である。

「社員が所有する複数のモバイル端末によって認証を行うシステムや技術」という記述は、MFA(Multi-Factor Authentication)の記述とは合致しません

選択肢5. SSO(Single Sign-On)は、社員が利用するモバイル端末には最低限の機能しか持たせず、サーバ側でアプリケーションやファイルなどの資源を管理するシステムや技術である。

「社員が利用するモバイル端末には最低限の機能しか持たせず、サーバ側でアプリケーションやファイルなどの資源を管理するシステムや技術」という記述は、DaaS(Desktop as a Service)のものになります

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