中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問152 (経営情報システム 問5)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問152(経営情報システム 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

インターネットの仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • DHCPとは、IPアドレスとドメイン名を対応づける仕組みである。
  • DNSとは、LANに接続する端末に対して、IPアドレスを始めとして、ホスト名や経路情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである。
  • IPアドレスとは、TCPやUDP通信において、通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号のことである。
  • MACアドレスとは、ネットワークに接続されたホストに割り振られた識別番号であり、ネットワークのグループを示すネットワークアドレス部とそのネットワークに属する個々の端末を識別するホストアドレス部に分かれる。
  • NATとは、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換して、インターネットへのアクセスを可能にする仕組みである。

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この過去問の解説 (3件)

01

単語の丸覚えではなく、正式名称を覚えることで役割の理解に繋がります。

選択肢1. DHCPとは、IPアドレスとドメイン名を対応づける仕組みである。

DHCPとは、「Dynamic Host Configuration Protocol」の略で、直訳すると「動的ホスト構成プロトコル」となります。

 

Dynamic(動的) → 変化に応じて自動的に設定される

Host(ホスト) → ネットワークに接続されるコンピュータやデバイス

Configuration(構成・設定) → ネットワーク接続に必要な情報(IPアドレスなど)の設定

Protocol(プロトコル) → 通信のための規約・手順

 

つまりは、

LANに接続する端末に対して、IPアドレスを始めとして、ホスト名や経路情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである」が正しい役割です。

選択肢2. DNSとは、LANに接続する端末に対して、IPアドレスを始めとして、ホスト名や経路情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである。

DNSとは、「Domain Name System」の略で、直訳すると「ドメインの名前を紐づけるシステム」です。

つまりは「IPアドレスとドメイン名を対応づける仕組み」が正しい役割です。

選択肢3. IPアドレスとは、TCPやUDP通信において、通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号のことである。

IPとは「Internet Protocol(インターネット・プロトコル)」の略で、直訳すると「通信のための規約、手順」です。

IPアドレスとは、「インターネット上の住所」に例えられます。インターネットに接続された各端末(デバイス)に割り振られており、それぞれを識別するのに使われます。

選択肢の「通信相手のアプリケーションを識別するため」という箇所が誤りで、「アプリケーションの識別」ではなく「端末(デバイス)の識別」に利用されます。

 

ちなみに、IPアドレスの種類には2種類あり

①グローバルIPアドレス:世界に1つしかない固有のアドレス。

②プライベートIPアドレス:企業内など、自由に割り当てすることが出来、世界で重複する可能性のあるアドレス。

 

またバージョンについては、従来はIPv4という32ビットで表現されるアドレスが使用されていましたが、アドレスが枯渇してきたため、IPv6という128ビットで表現されるアドレスが普及してきています。

 

選択肢4. MACアドレスとは、ネットワークに接続されたホストに割り振られた識別番号であり、ネットワークのグループを示すネットワークアドレス部とそのネットワークに属する個々の端末を識別するホストアドレス部に分かれる。

MACとは「Media Access Control Address」の略で、ネットワーク機器(パソコン、スマホ、ルーターなど)に割り当てられる世界に一つだけの識別番号です。

 

MACアドレスの特徴は、

①機器ごとに固有の番号が、各ネットワークインターフェース(Wi-Fiや有線LAN)に割り当てられ、重複しないよう設計されています。

②番号は、製造時に割り当てられ、ネットワーク機器(LANカード、Wi-Fiモジュールなど)を製造する際に、メーカーが決めます。

③IPアドレスと違い、通常は変更できません。

④LAN環境下などのローカルネットワーク内でのデータ送受信に使われます。

 

選択肢5. NATとは、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換して、インターネットへのアクセスを可能にする仕組みである。

NATとは、「Network Address Translation」の略で、直訳すると「ネットワークアドレス変換」となります。

プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互変換する技術 です。
家庭や企業のネットワークでインターネットに接続する際、主にルーターがNATの役割を果たします。

 

よって、こちらの選択肢が正答となります。

まとめ

頻出単語は決まっていますが、丸暗記ではなく、本来の言葉の意味を理解すると迷わず正答に辿り着けると思います。

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02

インターネットの仕組みに関する問題です。以下に、各用語とそれぞれの特徴を整理します。

 

・DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)

ネットワーク内の各端末にIPアドレスを自動で割り当てるプロトコル。Configurationは「配置」という意味です。

 

・DNS (Domain Name System)

「123.45.678.9」という無味乾燥なIPアドレスを、〇〇〇.comのような覚えやすいドメイン名に変換します。

 

・IP(Internet Protocol)アドレス

インターネットに接続された電子機器に割り当てられる識別番号で、インターネット上の住所のような役割を果たします。IPアドレスは、ネットワーク部とホスト部という2つの部分で構成されています。

 

・MAC(Media Access Control)アドレス

ネットワーク機器を識別するために割り当てられた固有の識別番号です。各ネットワーク機器に名前が付けられていると考えると分かりやすいです。

 

・NAT (Network Address Translation)

プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換(またはグローバルIPアドレスをプライベートIPアドレスに変換)することで、異なるIPアドレスを持つネットワーク間の通信を可能にする技術のことです。Translationは「変換」という意味です。

選択肢1. DHCPとは、IPアドレスとドメイン名を対応づける仕組みである。

冒頭の解説より、DNSの説明であるため不適切な選択肢です。

選択肢2. DNSとは、LANに接続する端末に対して、IPアドレスを始めとして、ホスト名や経路情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである。

冒頭の解説より、DHCPの説明であるため不適切な選択肢です。

選択肢3. IPアドレスとは、TCPやUDP通信において、通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号のことである。

本選択肢はポート番号の説明であるため、不適切な選択肢です。

 

ポート番号は、IPアドレスとの引っ掛け問題で取り上げられることがあります。

冒頭の解説より、IPアドレスはインターネットに接続された「電子機器」を識別しますが、ポート番号はインターネットに接続された「アプリケーション」を識別します。

 

以上から、ポート番号=通信相手のアプリケーションを識別する、と紐づけて暗記すると良いでしょう。

選択肢4. MACアドレスとは、ネットワークに接続されたホストに割り振られた識別番号であり、ネットワークのグループを示すネットワークアドレス部とそのネットワークに属する個々の端末を識別するホストアドレス部に分かれる。

冒頭の解説より、IPアドレスの説明であるため不適切な選択肢です。

選択肢5. NATとは、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換して、インターネットへのアクセスを可能にする仕組みである。

冒頭の解説より、NATの説明であるため正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

経営情報システムの問題設定として、本問のように各選択肢の用語と記述を入れ違いにすることで誤りの選択肢を作るという定番パターンがあります。

 

その特徴から各用語が命名されるため、過去問題で繰り返し使われている記述に着目して用語の正式名称と紐づけて暗記し、過去問題で復習を重ねるという学習方法が効果的です。

(それを踏まえて、冒頭の解説では各用語のキーワードとなる箇所を青太文字で強調していますので、参考にしてください)

 

カードを作って暗記するなど各自のやり方があると思いますが、闇雲に暗記してもすぐに忘れてしまい、覚え直す手間とストレスがかるため、記憶に定着しやすい学習アプローチを選択する方が効率的です。

参考になった数4

03

インターネットの仕組みに関する問題です。

選択肢1. DHCPとは、IPアドレスとドメイン名を対応づける仕組みである。

不適切です。

DNSの説明です。

DHCPとは、IPアドレスなどを自動的に割り当てる仕組みのことです。

選択肢2. DNSとは、LANに接続する端末に対して、IPアドレスを始めとして、ホスト名や経路情報など、通信に必要な設定情報を自動的に割り当てるプロトコルである。

不適切です。

DHCPの説明です。

DNSとは、IPアドレスとドメイン名を対応づける仕組みのことです。

選択肢3. IPアドレスとは、TCPやUDP通信において、通信相手のアプリケーションを識別するために利用される番号のことである。

不適切です。

ポート番号の説明です。

IPアドレスとは、ネットワーク接続される機器に割り当てられる住所のようなものです。

 

選択肢4. MACアドレスとは、ネットワークに接続されたホストに割り振られた識別番号であり、ネットワークのグループを示すネットワークアドレス部とそのネットワークに属する個々の端末を識別するホストアドレス部に分かれる。

不適切です。

IPアドレスの説明です。

MACアドレスとは、ネットワーク機器につけられた番号です。

選択肢5. NATとは、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換して、インターネットへのアクセスを可能にする仕組みである。

適切です。

参考になった数1