中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問167 (経営情報システム 問20)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問167(経営情報システム 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

200人が受験した試験結果から10人の得点を無作為に抽出して並べ替えたところ、以下のとおりであった。

3  3  4  4  5  6  6  6  6  7

これらのデータを使った不偏分散の値として、最も適切なものはどれか。
  • 1.8
  • 2
  • 2.2
  • 2.4
  • 2.6

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この過去問の解説 (3件)

01

不偏分散の計算方法は以下の通りです。

①データの平均を求める

②各データの平均からの差(偏差)を求める

③偏差を二乗する

④二乗した偏差を合計する

⑤合計値をデータの個数-1(n−1)で割る

 

具体的に代入すると

①データの平均=(3+3+4+4+5+6+6+6+6+7)÷10=5

②各データと平均との差(偏差)は

3-5=-2

3-5=-2

4-5=-1

4-5=-1

5-5=0

6-5=1

6-5=1

6-5=1

6-5=1

7-5=2

③偏差をそれぞれ二乗すると、

-2×-2=4

-2×-2=4

-1×-1=1

-1×-1=1

0×0=0

1×1=1

1×1=1

1×1=1

1×1=1

2×2=4

④二乗した偏差の合計=4+4+1+1+0+1+1+1+1+4=18

⑤合計値をデータの個数-1(10−1)で割ると、18÷9=2

よって、不偏分散は「2」となります。

 

 

選択肢1. 1.8

【誤】

選択肢2. 2

【正】

選択肢3. 2.2

【誤】

選択肢4. 2.4

【誤】

選択肢5. 2.6

【誤】

まとめ

計算式の暗記が必要ですが、合格に向けた学習の優先度は低いと思います。

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02

統計の問題です。経営情報システムでは、毎年1~2問出題されます。

 

・データの平均(サンプル平均)を求めます。

10人の得点を合計すると50.0点となり、データの平均は5.0(50.0/10)となります。

 

・各データとデータの平均の差の二乗を計算します。

たとえば、得点が3.0点の場合はデータの平均5.0との差は-2.0となります。

-2.0を二乗すると、(-2.0)2=4.0となります。これを10人分行ないます。

与件文のように横に並べると、以下のようになります。

 

4.0 4.0 1.0 1.0 0.0 1.0 1.0 1.0 1.0 4.0

 

・各データとデータの平均の差の二乗を計算した結果を合計します。

4.0+4.0+1.0+1.0+0+1.0+1.0+1.0+1.0+4.0=18.0となります。

 

・直前で求められた18.0を、(母数-1)で割り算します。

本問の母数は10人であり、10-1=9で割り算します。

その結果、18.0/9=2.0となります。

 

※母集団分散と不偏分散の違い

母集団分散とは、全てのデータを使って計算した分散のことで、分母は(n)となります。本問では10です。
不偏分散とは、標本から母集団の分散を推定するために使う分散のことで、分母は(n-1)となります。

 

標本平均を使って各データ点との偏差を計算すると、偏り(バイアス)が生じることがあるため、

この偏りを補正して無偏推定量(偏りのない推定値)にするために分母を(n-1)とします。

選択肢1. 1.8

冒頭の解説より、本選択肢は母集団分散による値(1.8/10)となるため不適切な選択肢です。

選択肢2. 2

冒頭の解説より、不偏分散の値は2であるため正解の選択肢となります。

選択肢3. 2.2

冒頭の解説より、不偏分散の値は2であるため不適切な選択肢です。

選択肢4. 2.4

冒頭の解説より、不偏分散の値は2であるため不適切な選択肢です。

選択肢5. 2.6

冒頭の解説より、不偏分散の値は2であるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

統計の問題は、運営管理など他の科目から出題されることもありますが、7科目トータルでも2~3問程度です。

 

統計については、(筆者も含めて)対応できない方が非常に多く、学習しても理解できるようにならないという非常にコスパが悪い分野です。そのため、過去問題での学習には時間を割かず、本試験では「捨て問」扱いで他の分野から統計の出題数+αだけ正答する方が科目合格に近付きやすいと思います。

 

今回の再試験では1問のみ出題でしたが、試験時間60分の科目では25マーク(今回の再試験では20マーク)という出題形式が多く1問あたりの配点が大きいため、できれば他の分野から2マーク分正答したいところです。(統計が2問出題された場合は3マーク分)

 

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03

不偏分散に関する問題です。

 

10人の得点の平均は、5です。

 

不偏分散=1/(10-1)×{(3-5)2+(3-5)2+(4-5)2+(4-5)2+(5-5)2+(6-5)2+(6-5)2+(6-5)2+(6-5)2+(7-5)2}

    =1/9×18=2

となります。

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