第三種電気主任技術者の過去問
平成27年度（2015年）
理論 問6

まず題意よりブリッジ抵抗は平衡しているので、
4 : 8 = R4 : R3
1/2R3 = R4

ブリッジ全体の抵抗は
R = E/I = 10/3

Sを閉じたあとの左側、4Ωと8Ωの並列合成抵抗は
1/4 + 1/8 = 3/8
したがって8/3Ω

そうしますと右側R3とR4の並列合成抵抗は
10/3 - 8/3 = 2/3Ω

4Ωと8Ωで構成された左側のちょうど1/4であることから、1Ωと2Ωであることがわかります。
したがって R4 = 1Ω
となります。

正解は2番の、1[Ω]です。


【計算】
１、
スイッチＳを入れても、I=30[A]が変わりませんでしたので、ブリッジは平衡しています。

よってブリッジの平衡条件より次の式が導かれます。

　8R4＝4R3　

　R3＝2R4・・・①


２、回路全体の合成抵抗は

　Ro＝100/30＝10/3[Ω]　です。


３、ブリッジしているので、回路全体の合成抵抗は

　R1とR2の並列回路
　と
　R3とR4の並列回路が
　直列につながっている回路と同等です。


４、R1とR2の値は分かっているので、
　　R1とR2の並列回路　の合成抵抗R12を求めます。

　　R12=8*4/(8+4)＝8/3[Ω]


５、R3とR4の並列回路　の合成抵抗R34を求めます。
　
　　R34＝Ro - R12[Ω]　より
　　　＝10/3-8/3＝2/3[Ω]

６、R34をR3とR4で表現します。

　　R34=(R3R4) / (R3+R4) = 2/3 [Ω]　・・・②


７、ここで、②式に①式を代入します。

　　(2R4^2) / (3R4) =2/3

　　2R4/3 = 2/3

R4 = 1 [Ω]

となります。

この問題は、「ブリッジ回路である」ことがポイントです。

それでは解説していきましょう。

 

まず、ブリッジ回路ということで、スイッチSを除外して考えることができます。

次に、R₁に流れる電流をI₁とすると、8I₁＝4(30－I₁)となります。

I₁を求めると、I₁=10[A]

 

これをもとに、4+R₄[Ω]に印加される電圧が100[V]であることから、

(30-I1)×（4+R₄）＝100となります。

以上から、R₄＝1[Ω]が導くことができます。