第三種電気主任技術者の過去問
平成27年度(2015年)
電力 問42
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成27年度(2015年) 電力 問42 (訂正依頼・報告はこちら)
図に示すように、線路インピーダンスが異なるA、B回線で構成される154kV系統があったとする。A回線側にリアクタンス5%の直列コンデンサが設置されているとき、次の問に答えよ。なお、系統の基準容量は、10MV·Aとする。
送電端と受電端の電圧位相差 δ が30度であるとき、この系統での送電電力Pの値[MW]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、送電端電圧Vs、受電端電圧Vrは、それぞれ154kVとする。
送電端と受電端の電圧位相差 δ が30度であるとき、この系統での送電電力Pの値[MW]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、送電端電圧Vs、受電端電圧Vrは、それぞれ154kVとする。
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この過去問の解説 (3件)
01
P=VsVrsinδ/X
ここでは、Vs・Vr・sinδそれぞれ題意から与えられているため、線路リアクタンスX[Ω]のみを求める必要があります。
A回線のリアクタンスXaを
15-5=10[%]
とすると、B回線のリアクタンスXbは10[%]であるから、並列合成インピーダンス%Xは
1/%X=1/Xa+1/Xb
%X=Xa×Xb/(Xa+Xb)
=5[%]
となります。
%X=IX/V=PX/V^2
であるから
X=%Z×V^2/P
=0.05×(154×10^3)^2/10^7
=118.6[Ω]
これを一番上の式に当てはめます。
P=VsVrsinδ/X
=(154×10^3)^2×sin30°/118.6
=100[MW]
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02
【解説】
この問題は、%インピーダンス法を使いこなすことで簡単に答えを求めることができます。
%インピーダンス法では、インピーダンスだけではなく、電圧や電流も基準値に対する%値で表し、%の世界でオームの法則を適用することができます。
これにより、電圧階級が変わっても、巻線比換算を意識せずに回路計算を行うことが可能になります。このメリットがあるため、広く実務において活用されている計算方法です。
なお、[%]の値を100で割った時の単位は[PU]と表現されます。
(例:70[%]=0.7[PU])
【計算】
1、基準値の確認(問題文より再掲)
Pn=10[MVA]
Vn=154[kV]
2、系統の合成インピーダンスX
X=5[%]
(前問を参照願います)https://kakomonn.com/denken3/questions/38083
3、送電電力Ppuを求めます。
Ppu=VsVr/x * sinδ [PU] より
=1*1/0.05 * sin30
=20 * 1/2
=10[PU] (=1000[%])
(Vs=Vr=154[kV]のため
Vspu=Vrpu=154/154=1として代入しています)
4、送電電力P[MW]を求めます。
P=Ppu * Pn
=10[PU] * 10[MW]
=100[MW]
となります。
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03
Z=%Z*Vn^2/(100Pn)=X
X=5*154^2/(100*10)=119
P=Vs*Vr/X=sinδ
=154*100^3*154*10^3/119=sin30
=100[MW]
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