第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
平成28年度(2016年)
問13 (理論 問13)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 問13(理論 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

図は、エミッタ(E)を接地したトランジスタ増幅回路の簡易小信号等価回路である。この回路においてコレクタ抵抗RCと負荷抵抗RLの合成抵抗がRL’=1kΩのとき、電圧利得は40dBであった。入力電圧νi=10mVを加えたときにベース(B)に流れる入力電流ibの値[µA]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、νoは合成抵抗RL’の両端における出力電圧、icはコレクタ(C)に流れる出力電流、hieはトランジスタの入カインピーダンスであり、小信号電流増幅率hfe=100とする。
問題文の画像
  • 0.1
  • 1
  • 10
  • 100
  • 1000

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

等価回路からic=hfe×ibとなるため、
ib=ic/hfeを求めればよく、icを求めることとなります。


電圧利得が40dBですが、電圧利得Avは
Av=20logVo/Viで求めることができます。

Av=40,Vi=10よりVo/Vi=10^2=100
Vo=100/10×10^-3=1.0[V] となります

さらに合成抵抗1kΩから
ic=vo/RL’=1/10^3=1×10^-3[A] となります。

よって、
ib=ic/hfe=1×10^-3/100=10×10^-6[A]=10[μA]となります。

参考になった数12

02

正解は3番の、10[μA]です。


【解説】
電圧利得Gvの式にviとvoを代入してhieを求め、
オームの法則により、ibを求めます。


【計算】

1、hie[Ω]を求めます。

 GV=20log|vo/vi|=40[dB] より
 20log(RL'hfe/hieib)=40
 log(RL'hfe/hieib)=2
 RL'hfe/hieib=100

 hie=RL'hfe/100・・・①

 ①式に、問題文中の
  ・RL'=1[kΩ]
  ・hfe=100
 を代入します。

 hie=1000*100/100=1000[Ω]

 となります。


2、ibを求めます。

 ib=vi/hie より
  =10*10-3/1000
  =10*10-6[A]
  =10[μA]

となります。

参考になった数2

03

答えは(10)になります。

この問題は信号増幅回路の問題で電験3種でもよく出てくる部類の問題になりますので、

電子回路が苦手な場合は早めに克服しましょう。

 

回路のB-E間

ここはトランジスタのベースの等価回路になります。

トランジスタのベース間に抵抗があるといったことですごく違和感があるかもしれませんが、ダイオードなどでもでてくるツェナー電圧のグラフからどこでバイアスを掛けるかで流れる電流も変わってきます。

この部分を抵抗で表していると思っていただければいいと思います。

 

回路の定電流源

これはトランジスタのコレクタ-エミッタ間を表しています。

 

まず入出力の電圧増幅度を求めていきます。

入力vi : hie × ib になります。

次に出力vo: RL’ × iになります。

 

vo/vi=(RL’×i)/(hie×ib)となります。

ここで、iは回路上のhfe・ibのことになります。

これは覚えておきましょう。

vo/vi=(RL’×hfe×ib)/(hie×ib

   = RL’×hfe / hie

この式に値を代入します。

   =(1×103×100)/ hie

問題より、電圧利得40dBということから次の式もよく出てくるものなので

覚えておきましょう。

 G=20log10 | vo/vi |

  40=20log10 | vo/vi |

log10 | vo/vi | = 2

これより | vo/vi | = 102 となります。

(1×103×100)/ hie = 100

hie=1kΩとなります。

 

電流ibは hie×ibより

1000 × ib = 10×10-3 =10μAとなります。

参考になった数1