第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
電力 問41

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 電力 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような、線路抵抗をもった100/200V単相3線式配電線路に、力率が100%で電流がそれぞれ30A及び20Aの二つの負荷が接続されている。この配電線路にバランサを接続した場合について、次の問に答えよ。
ただし、バランサの接続前後で負荷電流は変化しないものとし、線路抵抗以外のインピーダンスは無視するものとする。

バランサ接続後a’-b’間に流れる電流の値[A]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (3件)

01

バランサとは、1:1の巻き数比を持つ単巻き変圧器です。
バランサを接続することで、ab端子とbc端子の電圧が等しくなり、中性線に電流が流れなくなります。


バランサ接続前
b点から中性点に向けて10A流れています。


バランサ接続後
b点から中性点に電流が流れなくなり、b点からb'に向けて10A流れます。
b'からa'とc'に5Aずつ分流します。これは1:1の巻き数比を持つ単巻き変圧器だからです。

よってa'-b'間には5Aの電流が流れます。

選択肢は1.です。

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02

バランサとは、単相3線式配電線路において、負荷電圧のアンバランス(不平衡)を改善するために負荷端側に接続する、巻数比1:1の一種の変圧器です。バランサを接続することで、中性線電流がゼロになると共に、変圧器出力の上下線路を流れる電流が同じになるように作用します。

問題の、バランサを接続する前(図のスイッチがオフの状態)は、上側線路電流30[A]と下側線路電流20[A]が流れており、その電流の流れは逆向きです。よって、中性線(図中真ん中の線)には、上側線路電流と下側線路電流が打ち消しあった、電流の差分、10[A](=30[A]-20[A])が流れています。

バランサを接続すること(図のスイッチがオンの状態)によって、中性線の電流がゼロになるように、バランサの上側巻線(a’-b’間)と、下側巻線(b’-c’間)に、逆向きで同じ量の電流が流れます。

中性線の電流は、上記で求めた通り、10[A]です。この10[A]を打ち消す方向にb’からバランサ巻線に電流が流れます。すなわち、バランサの上側巻線(a’-b’間)と下側巻線(b’-c’間)に分かれて、均等に電流が流れますので、10[A]の半分の5[A]が 上側巻線(a’-b’間)と下側巻線(b’-c’間)にそれぞれ流れる事になります。

よって正解は1です。

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03

単相3線式配電線路においてバランサの接続後の電流を求める問題です。

 

バランサを接続すると単相3線式電路は下記の状態になります。
 ・ab間及びbc間の電圧が等しい
 ・中性線の電流がゼロ

 

中性線の電流がゼロより、b→b'の方向へ30-20=10[A]の電流が流れます。

 

バランサの変圧比は1:1なので、10[A]の半分の5[A]がb'→a'の方向へ流れます。

 

したがって、a’-b’間に流れる電流は5[A]が正解になります。

選択肢1. 5

正解です。

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