第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
理論 問4
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 理論 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
図は、磁性体の磁化曲線(BH曲線)を示す。次の文章は、これに関する記述である。
1 直交座標の横軸は、(ア)である。
2 aは、(イ)の大きさを表す。
3 鉄心入りコイルに交流電流を流すと、ヒステリシス曲線内の面積に(ウ)した電気エネルギーが鉄心の中で熱として失われる。
4 永久磁石材料としては、ヒステリシス曲線のaとbがともに(エ)磁性体が適している。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
1 直交座標の横軸は、(ア)である。
2 aは、(イ)の大きさを表す。
3 鉄心入りコイルに交流電流を流すと、ヒステリシス曲線内の面積に(ウ)した電気エネルギーが鉄心の中で熱として失われる。
4 永久磁石材料としては、ヒステリシス曲線のaとbがともに(エ)磁性体が適している。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- ( ア )磁界の強さ[A/m] ( イ )保磁力 ( ウ )反比例 ( エ )大きい
- ( ア )磁束密度[T] ( イ )保磁力 ( ウ )反比例 ( エ )小さい
- ( ア )磁界の強さ[A/m] ( イ )残留磁気 ( ウ )反比例 ( エ )小さい
- ( ア )磁束密度[T] ( イ )保磁力 ( ウ )比例 ( エ )大きい
- ( ア )磁界の強さ[A/m] ( イ )残留磁気 ( ウ )比例 ( エ )大きい
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この過去問の解説 (4件)
01
強磁性体の磁化曲線(BH曲線)=ヒステリシス曲線に関する問題です。
鉄などの強磁性体を用いた磁石を永久磁石と言い、磁化力を与えると長時間磁力を保持し続ける特徴があります。主に、自動車、家電製品、発電機などに使用されています。
(ア)‥磁界の強さ[A/m]
・BH曲線の横軸は磁界の強さ[A/m]、縦軸は磁束密度[T]になります。
(イ)‥残留磁気
・鉄などの強磁性体を交番磁界で磁化すると、BH曲線の右上部の最高点で磁気飽和が起こり磁化力を弱めて0にしますが、BH曲線を見ても分かるように縦軸の磁束密度[T]は0にはなりません。このaの区間を残留磁気と呼びます。
(ウ)‥比例
・3はヒステリシス損に関する記述でもあります。ヒステリシス損はヒステリシス曲線の面積に比例します。
(エ)‥大きい
・冒頭で述べている永久磁石材料としては、ヒステリシス曲線の面積が大きい磁性体が適している。
以上のような組み合わせになります。
それぞれの選択肢を見ていきましょう。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致するので適切です。
ヒステリシス曲線に関する問題は頻出しているので、類似問題などを多く問いて対策して頂く事をお薦め致します。
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02
直交座標の横軸は磁界の強さ、縦軸は磁束密度をあらわすため、
(ア)は『磁界の強さ』となります。
図のaは残留磁気、bは保持力をあらわすため(イ)は『残留磁気』となります。
ヒステリシスループで囲まれた面積がヒステリシス損失となります。
この面積が大きさに比例して損失が大きくなるため(ウ)は『比例』となります。
a(残留磁気)、b(保持力)が大きいほど、磁界をゼロにしても磁性体が
磁化された状態を維持しやすくなるため(エ)は『大きい』となります。
よって、この問題の正解は【5】となります。
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03
直交座標の横軸は磁界の強さ、縦軸は磁束密度ですので(ア)は磁界の強さとなります。
図のaは残留磁気、bは保持力ですので(イ)は残留磁気となります。
ヒステリシスループに囲まれた面積が「ヒステリシス損」となります。鉄心入りコイルに交流電流を流すと、面積に比例した損失が発生するので(ウ)は比例となります。
永久磁石として適しているのは図のa,b共に大きい磁性体が適しているので、(エ)は大きいとなります。
以上により、選択肢の【5】が正解となります。
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04
正解:【5】
磁化曲線(BH曲線)は磁性体の磁束密度Bと磁界の強さHの関係を表します。
そのため、横軸は(ア)=「磁界」です。
磁束密度Bが0となる磁界の強さは、保持力Hcと呼びます。問題にある図の「b」となります。
また、磁界の強さが0となっているとき発生している磁束密度は残留磁束密度Brまたは残留磁気Brと呼ばれています。問題にある図の「a」となりますので、(イ)は「残留磁気」となります。
※ 磁界を与えた後、磁界の強さが0に戻っても、磁化された磁性体に磁力が残っていることため「残留」と呼ばれています。
鉄心入りコイルにに交流電流を流すと、ヒステリシス曲線内の面積に(ウ)=「比例」したエネルギーの損失が発生します。
これはヒステリシス損と呼ばれています。
永久磁石は、磁界が0になっても、磁力が残って欲しいです。従ってBH曲線ができるだけ大きくなった方が有利です。そのため、aとbが(エ)=「大きい」方が永久磁石に向いています。
以上により、選択肢の【5】が正解となります。
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