問題
(ア) 巻線形誘導電動機の二次抵抗を大きくすると、滑りは増加する。
(イ) 力率1.0で運転している同期電動機の界磁電流を小さくすると、電機子電流の位相は電源電圧に対し、進みとなる。
(ウ) 他励直流電動機の界磁電流を大きくすると、回転速度は上昇する。
(エ) かご形誘導電動機の電源周波数を高くすると励磁電流は増加する。
(ア)正しいです。
二次抵抗を大きくすると、滑りは大きくなります。
(イ)誤りです。
同期電動機における電機子電流及び界磁電流の関係は、V曲線で表すことができます。
力率が1.0の時に界磁電流を小さくすると電機子電流の位相は電源に対して遅れ、逆に界磁電流を大きくすると電機子電流の位相は進むことになります。
(ウ)誤りです。
他励直流電動機の界磁電流を大きくすると、界磁に加わる電圧分が大きくなるので、回転速度を落とす要因となります。
(エ)誤りです。
誘導電動機におけるリアクタンス分は電源周波数に比例します。
そのため、周波数をあげると、リアクタンスが大きくなり、結果として励磁電流は小さくなります。
したがって、
「ア:正しい イ:誤り ウ:誤り エ:誤り」が正解です。
こちらが正解です。
機械 R4上 問7
(イ)
V曲線を想像してください。
同期電動機の界磁電流を小さくすると、電機子電流の位相は遅れます。
(ウ)
界磁電流を大きくする→界磁磁束が比例して大きくなる→回転速度は反比例して遅くなります。
(エ)
L形等価回路を想像してください。
電源周波数を高くする→サセプタンスb0が小さくなる→励磁電流が減少します。
こちらが正答です。
電源電圧及びトルク一定時の各種電動機の特性に関する問題です。
(ア) 正しい
トルク一定の条件下で、問題文の通りに巻線形誘導電動機の二次抵抗を大きくすると、滑りは増加します。
(イ) 誤り
同期電動機の界磁電流を小さくすると、V曲線の特性により、電機子電流の位相は遅れとなります。
(ウ) 誤り
他励直流電動機の界磁電流を大きくすると、界磁磁束が比例して大きくなり、回転速度は反比例して低下します。
これは、直流電動機の速度制御法の1つです。
(エ) 誤り
誘導電動機のL形等価回路において、電源周波数を高くすると、励磁回路の励磁サセプタンスb0が小さくなるので、励磁電流は減少します。
詳しくは、誘導電動機のL形等価回路に関する計算問題などを参照してください。