第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度（2022年）下期
電力 問4

日本で採用されている原子炉の型と特性に関する穴埋め問題です。

原子力発電に用いられる原子炉に関する問題となります。

軽水炉は低濃縮ウランを原子燃料とし、冷却材と減速材に軽水を用いた原子炉であり、沸騰水型原子炉(BWR)と加圧水型原子炉(PWR)の2種類があります。

沸騰水型原子炉(BWR)

・原子炉で直接蒸気を発生させ、その蒸気をタービンに送る方式で制御棒の抜き差しと再循環ポンプの流量調整により出力調整を行います。

加圧水型原子炉(PWR)

・蒸気発生器を介して蒸気を発生させ、その蒸気をタービンに送る方式で制御棒の抜き差しとホウ素濃度の調整により出力調整を行います。

軽水炉では、何らかの原因により原子炉の核分裂反応による熱出力が増加して、炉内温度が上昇した場合でも自己制御性により核分裂を抑制し出力を抑える事が出来ます。燃料の温度上昇にともなってウラン238による中性子の吸収が増加する現象をドップラー効果と呼びます。また冷却材沸騰の影響でウラン235に吸収される中性子が自然に減る現象をボイド効果と呼び、同じく出力を抑制する事が出来ます。

以上より各空白箇所は以下のようになります。

（　ア　）‥低濃縮ウラン、（　イ　）‥減速材、（　ウ　）‥沸騰水型、（　エ　）‥加圧水型、（　オ　）‥ドップラー効果