第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)下期
機械 問17
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)下期 機械 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
図1は、IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧Ed[V]は、一定値と見なせる。出力端子には、インダクタンスL[H]で抵抗値R[Ω]の誘導性負荷が接続されている。この電圧形インバータの出力電圧v0、出力電流i0が図2のようになった。インバータの動作モードを図2に示す①~④として本モードは周期T[s]で繰り返されるものとする。なお、上下スイッチの短絡を防ぐデッドタイムは考慮しない。
次の問に答えよ。
図2に示した区間①~④において電流が流れているデバイスの組合せとして正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
次の問に答えよ。
図2に示した区間①~④において電流が流れているデバイスの組合せとして正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- ①:D2−D3 ②:Q2−Q3 ③:D1−D4 ④:Q1−Q4
- ①:D1−D4 ②:Q1−Q4 ③:D2−D3 ④:Q2−Q3
- ①:Q1−Q4 ②:Q1−Q4 ③:Q2−Q3 ④:Q2−Q3
- ①:Q1−D3 ②:Q1−Q4 ③:Q2−D4 ④:Q2−Q3
- ①:Q2−Q3 ②:Q2−Q3 ③:Q1−Q4 ④:Q1−Q4
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この過去問の解説 (2件)
01
単相ブリッジ接続の電圧形インバータの波形と回路に関する問題です。
図の①~④の条件で動作する回路を場合ごとに考えていきます。
◆①の時
Q1−Q4がONになった直後で、
io < 0を維持するためリアクタンスLからエネルギーが放出され、
D1−D4を通ります。
◆②の時
Q1−Q4がONになり十分に時間が経過し、
io > 0でリアクタンスLにエネルギーが蓄積されます。
◆③の時
Q2−Q3がONになった直後で、
io > 0を維持するためリアクタンスLからエネルギーが放出され、
D2−D3を通ります。
◆④の時
Q2−Q3がONになり十分に時間が経過し、
io < 0でリアクタンスLにエネルギーが蓄積されます。
ポイント
回路を追うのは、②の十分に時間が経過した状態で、
図に書き込まれている向きを正とした上で正の方向から進めていくと分かりやすいです。
(解説画像)
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02
IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータの出力電圧v0、出力電流i0の波形を見て電流が流れているデバイスの正しい組合せを選択する問題です。
IGBTとは電圧駆動形のデバイスでMOSFETとバイポーラトランジスタを組み合わせた構造となります。特徴として高速スイッチング・耐高電圧・低いオン電圧などがあります。
まずインバーターの回路図を見ると、出力端子には、インダクタンスL[H]で抵抗値R[Ω]の誘導性負荷が接続されています。なので出力される電流は電圧より遅れとなります。
それらを踏まえて1区間ずつ見ていきたいと思います。
【①】
出力電圧が0[V]より上なので出力電圧Edの+側から電流がIGBTのQ1−Q4を通る経路となります。(オン状態)その時、出力電流は-となっているため、ダイオードのD1−D4電流が流れているといえます。なので①はD1−D4になります。
【②】
出力電圧、電流共に+側に流れているのでデバイスはQ1−Q4のON状態となります。
【③】
出力電圧が-に対して、出力電流が+の為、ダイオードのD2−D3に電流が流れています。
【④】
出力電圧、電流共に-側に流れているのでデバイスはQ2−Q3のON状態となります。
以上より各選択肢を見ていきます。
①~④の経路すべて誤りなので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致するので適切です。
②~④まで適切ですが、①が誤りなので不適切です。
①、③が誤りです。なので不適切です。
①~④すべて誤りなので不適切です。
パワーエレクトロ二クスの分野は自動制御の問題と共に近年B問題で必須と言っていいほど出題されています。特にインバータの問題が頻繁に出題されているイメージがありますので要チェックをお願い致します。
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