第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)下期
法規 問14
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)下期 法規 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
定格容量500kV・A、無負荷損500W、負荷損(定格電流通電時)6700Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で、変圧器の容量、電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが、無負荷損は150W、省エネ基準達成率は140%である。
このとき、次の問に答えよ。
ただし、省エネ基準達成率は下記の式で与えられるものとする。
ここで、基準エネルギー消費効率注)は1250Wとし、Wiは無負荷損[W]、WC40は負荷率40%時の負荷損[W]とする。
注)基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
変圧器の出力電圧が定格状態で、300kW遅れ力率0.8の負荷が接続されているときの更新前後の変圧器の損失を考えてみる。この状態での更新前の変圧器の全損失をW1、更新後の変圧器の全損失をW2とすると、W2のW1に対する比率[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、電圧変動による無負荷損への影響は無視できるものとする。
このとき、次の問に答えよ。
ただし、省エネ基準達成率は下記の式で与えられるものとする。
ここで、基準エネルギー消費効率注)は1250Wとし、Wiは無負荷損[W]、WC40は負荷率40%時の負荷損[W]とする。
注)基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
変圧器の出力電圧が定格状態で、300kW遅れ力率0.8の負荷が接続されているときの更新前後の変圧器の損失を考えてみる。この状態での更新前の変圧器の全損失をW1、更新後の変圧器の全損失をW2とすると、W2のW1に対する比率[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、電圧変動による無負荷損への影響は無視できるものとする。
- 45
- 54
- 65
- 78
- 85
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
変圧器更新前後の損失の比率を求める問題になります。
まずは更新前後の損失を求めていきます。
①更新前の全損失W1
・W1=無負荷損+負荷損=500+Pc1[W]‥①
・負荷損Pc1=(負荷容量/定格容量)2×負荷損(定格電流通電時)‥②
定格容量は500kV・Aなので負荷容量を求めていきます。
300kW遅れ力率0.8の負荷より、求めた負荷容量及び負荷率は次のようになります。
・S1=300×103÷0.8=375×103=375[kV・A]
・負荷率=(S1/S)×100=(375/500)×100=75[%]
以上より②式を利用して負荷損Pc1を求めていきます。
・負荷損Pc1=0.752×6700=3768.75[W]
最後に①式に代入します。
・W1=無負荷損+負荷損=500+3768.75=4268.75[W]
②更新後の全損失W2
負荷率は同じなので負荷損から求めていきます。
・負荷損Pc2=0.752×4640=2610[W]
・W2=無負荷損+負荷損=150+2610=2760[W]
最後にW2のW1に対する比率[%]を求めます。
・W1/W2×100[%]=2760/4268.75×100=64.66≒65[%]
以上のようになります。
解説の冒頭の数値と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の数値と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の数値と一致するので適切です。
解説の冒頭の数値と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の数値と一致しないので不適切です。
変圧器の損失に関する問題は頻繁に出題されております。
負荷損(銅損)と無負荷損(鉄損)の違いなど、しっかりと認識していないと問題を解く事ができませんので基礎からしっかりと勉強していきましょう。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
変圧器の更新前と更新後の損失の変化を比較する計算問題です。
計算に必要な値や量記号は以下の通りです。
旧変圧器の定格容量:P = 500 [kVA]
旧変圧器の無負荷損:Wi = 500 [W]
旧変圧器の負荷損:Wcn = 6700 [W]
旧変圧器の合計損失:W1 [W]
新変圧器の定格容量:P' = 500 [kVA]
新変圧器の無負荷損:Wi' = 150 [W]
新変圧器の負荷損:Wcn' = 4640 [W] (前問より)
新変圧器の合計損失:W2 [W]
接続する負荷の容量:PL = 300 [kW]
接続する負荷の力率:cosθ = 80 [%] (遅れ)
接続する負荷の皮相電力:S [kVA]
※旧変圧器の定格容量と接続する負荷の容量が紛らわしいので、接続する負荷の容量のみPLとしています。
(皮相電力Sにはつけていません)
◆接続する負荷の皮相電力を求めます。
皮相電力は、皮相電力・有効電力・無効電力の関係から
S = PL/cosθ
= 300/0.8
= 375 [kVA]
◆旧変圧器の合計損失を求めます。
W1 = Wi + (S/P)2 × Wcn
= 500 + (375 × 103/500 × 103)2 × 6700
≒ 4269 [W]
◆新変圧器の合計損失を求めます。
W2 = Wi' + (S/P')2 × Wcn'
= 500+(375×103/500×103)2×4643
≒ 2762 [W]
※「接続負荷の皮相電力S/変圧器の定格容量P」について
全負荷に対して、どれだけの負荷が接続されているかの割合を示しています。
また、負荷損は負荷の電力の2乗に比例して変化するので、計算では2乗を忘れないでください。
(新変圧器の計算についても同様)
◆旧変圧器に対して、新変圧器の損失がどうなったかを比較します。
W2/W1 = 2762/4269
≒ 0.65
=65 [%]
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問13)へ
令和4年度(2022年)下期問題一覧
次の問題(問15)へ