第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)下期
問30 (電力 問8)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 問30(電力 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

架空送電線路の構成要素に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • アークホーン:
    がいしの両端に設けられた金属電極をいい、雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせ、がいし破損を防止するものである。
  • トーショナルダンパ:
    着雪防止が目的で電線に取り付ける。風による振動エネルギーで着雪を防止し、ギャロッピングによる電線間の短絡事故などを防止するものである。
  • アーマロッド:
    電線の振動疲労防止や、アークによる電線損傷、溶断防止のため、クランプ付近の電線に同一材質の金属を巻き付けるものである。
  • 相間スペーサ:
    強風による電線相互の接近及び衝突を防止するため、電線相互の間隔を保持する器具として取り付けるものである。
  • 埋設地線:
    塔脚の地下に放射状に埋設された接地線、あるいは、いくつかの鉄塔を地下で連結する接地線をいい、鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくし、逆フラッシオーバを抑止する目的等のため取り付けるものである。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題を解くポイントは、架空送電線の各種構成要素の目的と役割を理解することです。

それでは問題を見ていきましょう。

選択肢1. アークホーン:
がいしの両端に設けられた金属電極をいい、雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせ、がいし破損を防止するものである。

この説明は正しいです。
アークホーンは、雷サージなどによるフラッシュオーバー時に発生するアークを電線間に広がらないように誘導し、機器の損傷を防ぐための金属製の突起物です。

選択肢2. トーショナルダンパ:
着雪防止が目的で電線に取り付ける。風による振動エネルギーで着雪を防止し、ギャロッピングによる電線間の短絡事故などを防止するものである。

誤りです。
トーショナルダンパの目的は 振動エネルギーの吸収 であり、着雪防止が主目的ではありません。

風による送電線の上下振動(ガロッピング振動)をねじり振動に変え、その振動エネルギーを吸収して減衰させる装置です。

選択肢3. アーマロッド:
電線の振動疲労防止や、アークによる電線損傷、溶断防止のため、クランプ付近の電線に同一材質の金属を巻き付けるものである。

これは正しい記述です。
アーマロッドは、送電線の振動防止や、アークによる線損防止、溶断防止のために使われる金属部品であり、

クランプ付きで固定されます。

選択肢4. 相間スペーサ:
強風による電線相互の接近及び衝突を防止するため、電線相互の間隔を保持する器具として取り付けるものである。

この記述は正しいです。
相間スペーサは、強風による電線の接近や交差を防止し、電線の相間距離を確保するためのものです。

選択肢5. 埋設地線:
塔脚の地下に放射状に埋設された接地線、あるいは、いくつかの鉄塔を地下で連結する接地線をいい、鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくし、逆フラッシオーバを抑止する目的等のため取り付けるものである。

この記述も正しいです。
埋設線は、接地線の一種であり、逆フラッシャオーバー(送電線から地面への逆放電)を防止する目的で設置されます。

まとめ

誤った記述は「トーショナルダンパは着雪防止が目的」という部分です。
トーショナルダンパは振動吸収を目的とした装置であり、着雪防止とは異なります。

一言知識

架空送電線の振動現象

送電線は、風による振動 が原因で機械的損傷を受けることがあります。

代表的な振動には、エオルス振動(高周波・小振幅)、ギャロッピング振動(低周波・大振幅)があり、

それぞれ異なるダンパを用いて抑制します。

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02

架空送電線路の構成要素に関する記述から、誤っているものを選択する問題です。

選択肢2. トーショナルダンパ:
着雪防止が目的で電線に取り付ける。風による振動エネルギーで着雪を防止し、ギャロッピングによる電線間の短絡事故などを防止するものである。

トーショナルダンパは、送電線が風を受けた時に送電線全体を僅かに上下させて、電線の損傷を防止するものです。

 

着雪防止が目的で電線に取り付けられるのは、難着雪リングです。

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