第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)下期
問43 (機械 問1)
問題文
直流機の電機子反作用に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)下期 問43(機械 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
直流機の電機子反作用に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 直流発電機や直流電動機では、電機子巻線に電流を流すと、電機子電流によって電機子周辺に磁束が生じ、電機子電圧を誘導する磁束すなわち界磁磁束が、電機子電流の影響で変化する。これを電機子反作用という。
- 界磁電流による磁束のベクトルに対し、電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは、同じ向きとなるため、電動機として運転した場合に増磁作用、発電機として運転した場合に減磁作用となる。
- 直流機の界磁磁極片に補償巻線を設け、そこに電機子電流を流すことにより、電機子反作用を緩和できる。
- 直流機の界磁磁極のN極とS極の間に補極を設け、そこに設けたコイルに電機子電流を流すことにより、電機子反作用を緩和できる。
- ブラシの位置を適切に移動させることで、電機子反作用を緩和できる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、直流機の電機子反作用と対策に関する記述で誤ったものを選択する問題です。
問題文の通りです。
直流機の電機子反作用は増磁作用や減磁作用といった概念ではありません。
主磁束の減少は、電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルが、
磁束を強め合う部分では磁気飽和が起こり、
磁束を弱め合う部分では交差磁化作用が発生しています。
問題文の通りです。
問題文の通りです。
問題文の通りです。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
02
直流機の電機子反作用に関する関する問題で、誤った記述を選択する問題です。
直流機とは直流の電気を作り出す直流発電機(原理はフレミング右手の法則)と直流の電気で動くモーターを搭載する直流電動機(原理はフレミング左手の法則)を称して直流機と言います。
その直流機の構造はN極とS極の磁石間にコイル(電機子巻線)を置き、直流発電機の方は磁界中で外からの力で回転させ起電力を発生させます。直流電動機の方は磁界中でコイルに電流を流し、コイルを回転させます。
その直流機のコイル(電機子巻線)に電流が流れると、コイルの周りにも磁束が発生し、N極からS極に流れる磁束にも影響を与えてしまいます。その現象を電機子反作用と言い、主な影響は次のようになります。
①主磁束の減少→発電機の起電力が弱くなる。
②電気的中性軸の移動→コイルに大電流が流れブラシと整流子片の間で火花が生じる。
③整流子片間の電圧不均一→整流子片間で火花が生じる。
上記の電機子反作用の主な対策は以下となります。
④ブラシの移動
⑤補償巻線を施す
⑥補極を設ける
以上のようになります。
それぞれの選択肢を見ていきましょう。
界磁磁束とはN極からS極に流れる磁束を言い、磁石間にコイルを置きコイル自体に電流を流すとコイル(電機子)周辺にも磁束が生じ、界磁磁束に影響を与えます。これを電機子反作用と言いますので、この記述は適切です。
界磁電流による磁束のベクトル(中性軸)はN極からS極への水平方向に力は作用します。
一方、電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルはN極-S極間の中心に垂直に力が作用します。(幾何学的中性軸)
この二つの磁束を合成すると偏磁作用が発生し、電気的中性軸として磁束が偏ります。これはお互いの磁束が強め合う部分と弱め合う部分が存在するようになり、強め合う部分では磁気飽和となり、弱め合う部分では磁気は減少します。この二つをトータルすると全体的に磁束は減少します。
なので界磁電流による磁束のベクトルと電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは同じ向きになることはありません。
また、電動機として運転した場合に増磁作用、発電機として運転した場合に減磁作用という記述も誤りです。
よってこの記述は不適切です。
電機子反作用対策の一つとして、解説の冒頭⑤でも述べているように補償巻線を施す事があります。よってこの記述は適切です。
電機子反作用対策の一つとして、解説の冒頭⑥でも述べているように補極を設ける事があります。よってこの記述は適切です。
電機子反作用対策の一つとして、解説の冒頭④でも述べているようにブラシの移動があります。よってこの記述は適切です。
直流機の電機子反作用に関する問題は頻出しております。過去問も多く出題されていますが、勉強をする際は、答えを丸暗記するのではなく原理原則を理解していれば様々な問題に対応できますので時間を割いて学習される事をおすすめします。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問42)へ
令和5年度(2023年)下期 問題一覧
次の問題(問44)へ