第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和6年度(2024年)上期
問59 (機械 問16(a))

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和6年度(2024年)上期 問59(機械 問16(a)) (訂正依頼・報告はこちら)

図1は、IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧Ed[V]は、一定値と見なせる。出力端子には、インダクタンスL[H]で抵抗値R[Ω]の誘導性負荷が接続されている。この電圧形インバータの出力電圧v0、出力電流 i0が図2のようになった。インバータの動作モードを図2に示す①~④として本モードは周期T[s]で繰り返されるものとする。なお、上下スイッチの短絡を防ぐデッドタイムは考慮しない。
次の問に答えよ。

図2に示した区間①~④において電流が流れているデバイスの組合せとして正しいものを次のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • ① D2−D3  ②Q2−Q3  ③D1−D4  ④Q1−Q4
  • ① Q2−Q3  ②Q2−Q3  ③Q1−Q4  ④Q1−Q4
  • ① Q1−Q4  ②Q1−Q4  ③Q2−Q3  ④Q2−Q3
  • ① Q1−D3  ②Q1−Q4  ③Q2−D4  ④Q2−Q3
  • ① D1−D4  ②Q1−Q4  ③D2−D3  ④Q2−Q3

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この過去問の解説 (3件)

01

単相ブリッジ接続回路の電流が流れる順が正しいものを選択する問題です。

選択肢5. ① D1−D4  ②Q1−Q4  ③D2−D3  ④Q2−Q3

それぞれの条件で電流が流れる向きを回路図に示すと、下図のようになります。

 

 

上図のそれぞれの状態が図2のどの条件なのかを色分けすると、下図のようになります。

 

 

したがって、この選択肢が正しい組み合わせとなります。

参考になった数2

02

この問題は、単相ブリッジ接続の電圧形インバータの動作に関するものです。

図2の区間①~④において電流が流れているデバイスの組合せとして正しいものは以下のとおりです。

①D1−D4  ②Q1−Q4  ③D2−D3  ④Q2−Q3

 

区間①

v0=Ed、i0<0 であり、Q1およびQ4がONになった後の状態です。
よって、電流が電流が流れているデバイスはD1−D4です

 

区間②

v0=Ed、i0>0 であり、Q1およびQ4がONになり、リアクトルのエネルギーが放出された後の状態です。
よって、電流が流れているデバイスはQ1−Q4です。

 

区間③

v0=ーEd、i0>0 であり、 Q2およびQ3がONになった後の状態です。
よって、電流が流れているデバイスはD2−D3です。

 

区間④

v0=ーEd、i0<0 であり、Q2およびQ3がONになり、リアクトルのエネルギーが放出された後の状態です。
よって、電流が流れているデバイスはQ2Q3です。

まとめ

インバータの動作は、スイッチング素子のオン・オフによって出力電圧と電流を制御します。

インバータの基本的な動作と電流の流れを理解しておきましょう。

参考になった数2

03

この問題は電圧形インバータの出力電圧v0、出力電流 i0の変化に対してどのような経路で電流が流れるかを問われている問題となります。図1より、このインバータ回路で用いられている電力用半導体デバイスは自己消弧能力(素子自体でオン状態からオフ状態にできる)を備えたIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)と自己消弧能力を持たない整流ダイオードを組み合わせた形となり、IGBTをQ1、Q2、Q3、Q4、とし整流ダイオードをD1、D2、D3、D4とします。

問題では①~④の区間に分別されているので、各区間ごとに解説していきます。

 

【区間①】‥D1−D4

出力電圧v0は+E[V](正の電圧)が流れているのに対し、出力電流 i0は-I[A]、負の方向に電流が流れています。-I[A]は①の区間では-から0[A]に向かう形となります。これは誘導性負荷のリアクトルLから発せられる電流が、入力電圧Eの方向に向かって流れようとする動きがあり、リアクトルの特徴の一つでもある電流の変化を嫌う特性からくるものです。経路としてはD1→+E→-E→D4→誘導性負荷のループとなります。

 

【区間②】‥Q1−Q4

区間①と同様で出力電圧v0は+E[V](正の電圧)が流れていますが、出力電流 i0は正の方向に電流が流れだし0[A]から定常状態の+I[A]に向かう流れとなります。よって、入力電源Eからの電流が勝り、I[A]は①の区間とは逆の正の電流が流れます。経路としては+E→Q1→誘導性負荷→Q4→-Eのループとなります。

 

【区間③】‥D2−D3

③の出力電圧v0の+E[V](正の電圧)は-E[V](負の電圧)に反転(急降下)していますが、これは半導体デバイスのIGBT(Q1-Q4)がONの状態からOFFに切り替わった事に伴うもので、その時に出力電流 i0は定常状態の+I[A]から0[A]に向かう流れとなります。経路は-E→D2→誘導性負荷→D3→+Eとなります。

 

【区間④】‥Q2−Q3

区間③と同様で出力電圧v0は引き続き-E[V](負の電圧)となりそこから半導体デバイス(Q2-Q3)をONにすることで誘導性負荷(リアクトルL)から負の電流を流します。なので出力電流 i0も負の電流となります。経路は誘導性負荷→Q2→-E→+E→Q3→誘導性負荷の流れとなります。

選択肢5. ① D1−D4  ②Q1−Q4  ③D2−D3  ④Q2−Q3

こちらが適切な解答となります。

まとめ

インバーターは直流電圧を交流電圧に変換する機能があり、ここ最近の試験では頻出しております。

今回の問題で問われている電流の経路を深堀りしておくと直流から交流に変換する理屈が理解する事ができ学習に面白味が増しますので、是非苦手意識がある方は積極的に取り組まれることをお薦め致します。

参考になった数0