技術士の過去問
平成28年度(2016年)
基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問26
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問題
技術士 第一次試験 平成28年度(2016年) 基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
生物多様性の保全に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 生物多様性に悪影響を及ぼすおそれのある遺伝子組換え生物等の移送、取り扱い、利用の手続き等について、国際的な枠組みに関する議定書が採択されている。
- 生物多様性条約は、1992年にリオデジャネイロで開催された国連環境閲発会議において署名のため開放され、所定の要件を満たしたことから、翌年、発効した。
- 生物多様性条約の目的は、生物の多様性の保全、その構成要素の持続可能な利用及び遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を実現することである。
- 移入種( 外来種 )は在来の生物種や生態系に様々な影響を及ぼし、なかには在来種の絶滅を招くような重大な影響を与えるものもある。
- 移入種問題は、生物多様性の保全上、最も重要な課題の1つとされているが、我が国では動物愛護の観点から、移入種の駆除の対策は禁止されている。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.適切です
カルタヘナ議定書において、生物の多様性の保全や、持続可能な利用に及ぼす可能性のある悪影響を防止するための措置(移送、取り扱い、移送)が規定されています。
2.適切です
記載されている通りであり、正しい記述です。
3.適切です
生物多様性条約第一条「目的」に記載されている内容であり、正しい記述です。
4.適切です
移入種(外来種)の中で、在来の生物種や生態系を脅かすものを侵略性外来種と呼びます。侵略性外来種は、生物多様性を脅かし、時には在来生物を絶滅させる恐れもあります。
5.不適切です
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」において、必要に応じて防除することを環境省が定めていることから、誤りです。
よって、5が正解です。
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02
正解は5です。
この問題はぱっと読んで明らかに5がおかしい、と分かりますが、今後年代が違うとか議定書と条約が逆になっているとか引っ掛け問題が出ないとも限らないのでそれぞれ確認しておくことをお勧めします。
1.カルタヘナ議定書が該当します。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/cartagena.html
2.生物多様性条約は1992年リオデジャネイロのUNCEDで署名されました
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/bio.html
3.同条約より目的は
とされています。
4.外来種について表記のとおりです。
ハブ退治にマングースを沖縄に持ち込んだらハブはあまり駆除されずヤンバルクイナなど希少種が捕食された等が有名な事例です。
5.移入種の駆除(防除)は認められています。
https://www.env.go.jp/nature/intro/1law/outline.html
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03
生物多様性保全に関する問題です。
各項目の内容は以下の通りです。
1.正しいです。
遺伝子組み換え技術が、生物の多様性に悪影響を及ぼすことを防ぐため、
カルタヘナ議定書を採択しています。
2.正しいです。
日本は1992年6月13日に署名し、1993年12月29日に発効しました。
3.正しいです。
生物多様性条約の目的は記載の3つであり、第一条で規定されています。
4.正しいです。
移入種が入り込むことで、元々あった生態系に悪影響を及ぼし、
在来種が個体数を減らしているなど影響が出ています。
5.誤りです。
特定外来生物被害防止基本指針にて、
必要に応じて防除を行うことが記載されています。
以上から、不適切なものは5なので、5が正解です。
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