技術士の過去問
平成29年度(2017年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問5
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問題
技術士 第一次試験 平成29年度(2017年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
設計者が製作図を作成する際の基本事項を次の( ア )~( オ )に示す。それぞれの正誤の組合せとして、最も適切なものはどれか。
( ア ) 工業製品の高度化、精密化に伴い、製品の各部品にも高い精度や互換性が要求されてきた。そのため最近は、形状の幾何学的な公差の指示が不要となってきている。
( イ ) 寸法記入は製作工程上に便利であるようにするとともに、作業現場で計算しなくても寸法が求められるようにする。
( ウ ) 車輪と車軸のように、穴と軸とが相はまり合うような機械の部品の寸法公差を指示する際に「はめあい方式」がよく用いられる。
( エ ) 図面は投影法において第二角法あるいは第三角法で描かれる。
( オ ) 図面には表題欄、部品欄、あるいは図面明細表が記入される。
( ア ) 工業製品の高度化、精密化に伴い、製品の各部品にも高い精度や互換性が要求されてきた。そのため最近は、形状の幾何学的な公差の指示が不要となってきている。
( イ ) 寸法記入は製作工程上に便利であるようにするとともに、作業現場で計算しなくても寸法が求められるようにする。
( ウ ) 車輪と車軸のように、穴と軸とが相はまり合うような機械の部品の寸法公差を指示する際に「はめあい方式」がよく用いられる。
( エ ) 図面は投影法において第二角法あるいは第三角法で描かれる。
( オ ) 図面には表題欄、部品欄、あるいは図面明細表が記入される。
- ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:誤 オ:正
- ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:正 オ:誤
- ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:誤 オ:正
- ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:正 オ:誤
- ア:誤 イ:誤 ウ:誤 エ:正 オ:正
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この過去問の解説 (3件)
01
各項目の内容は以下の通りです。
ア 誤りです。
公差の指示は必要です。
部品ごとに別の発注先に依頼することもあるので、
正しく公差を記載しなければ、必要な機能を満たさない部品が出来てしまいます。
イ 正しいです。
製作図を見れば作業が行えるようにすることが必要です。
ウ 正しいです。
すきまばめや、しまりばめなどの種類があります。
エ 誤りです。第二角法は使用できません。
第一角法と第三角法で描かれます。日本では第三角法を使用します。
オ 正しいです。
図名や図番、部品名・部品番号や個数、図面の尺度や投影法、
作成者指名などを記入します。
以上から、ア:誤、イ:正、ウ:正、エ:誤、オ:正 となるので、
1が正解です。
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02
各選択肢の正誤について、正しい組み合わせを選択します。
それぞれの正誤は以下の通りです。
ア:誤
製品の各部品の形状には必ず誤差がつきものなので、
部材を組み合わせるうえで公差の設定は必ず必要になります。
イ:正
製作者が間違いなく製作できるよう、図面を見ただけで分かるようにする必要があります。
ウ:正
軸と穴のはめあいの設計に際しては、「はめあい方式」が用いられます。
エ:誤
図面は第一角法、第三角法で描かれます。
第二角法は用いることができません。
オ:正
図面には表題欄、部品欄、あるいは図面明細表が記入され、部品名称や材料、数量、質量などが記入されます。
よって、ア:誤、イ:正、ウ:正、エ:誤、オ:正
となることから、1が正解です。
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03
<正解>1
[解説]
製作図を作成する際の基本事項に関する記述の正誤の組合せ問題です。
各記述内容の正誤は以下のとおりです。
(ア)誤った記述内容です。
工業製品の高度化や精密化に伴い、
製品の各部品にも高い精度や互換性が要求されています。
そのような状況でも、形状の幾何学的な公差の指示は必要とされています。
なお、JIS製図「公差表示方式の基本原則」では、
「図面には、部品の機能を完全に検査するために
必要な寸法公差及び幾何公差が指示されていなければならない」
とされています。
よって、誤った記述内容です。
(イ)正しい記述内容です。
「寸法記入は、製作工程上、便利であるようにするとともに、
作業現場では、計算しなくても寸法が求められるようにする」
とされています。
よって、正しい記述内容です。
(ウ)正しい記述内容です。
車輪と車軸のように、穴と軸とが相はまり合うような機械の部品の
寸法公差を指示する際には、「はめあい方式」がよく用いられます。
穴と軸の間に必ずすきまが存在する「すきまばめ」と
必ずしめしろが存在する「しまりばめ」、
すきまができることもあり、しめしろができることもある「中間ばめ」の3種があります。
よって、正しい記述内容です。
(エ)誤った記述内容です。
投影法は、理論上、第一角法から第四角法まで考えることができますが、
第二角法と第四角法は、垂直投影面と水平投影面が重なってしまうため、
使用することができない方法ということができます。
そのため、図面は、第一角法又は第三角法で描かれることとなります。
よって、誤った記述内容です。
(オ)正しい記述内容です。
図面の細目事項は、
表題欄、部品欄、あるいは図面明細表
に記入されます。
よって、正しい記述内容です。
これらのことから、
ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:誤 オ:正
となります。
これらを踏まえて、各選択肢を検討すると以下のとおりとなります。
1 (ア)から(オ)の全てが合致しているため、
適切な組み合わせとなります。
2 (エ)が正、(オ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
3 (ア)が正、(イ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
4 (イ)以外は、合致していないため、
不適切な組み合わせとなります。
5 (イ)と(ウ)が誤、(エ)が正となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
よって、1が正解となります。
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