技術士の過去問
令和元年度(2019年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問1
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問題
技術士 第一次試験 令和元年度(2019年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問1 (訂正依頼・報告はこちら)
最適化問題に関する次の(ア)から(エ)の記述について、それぞれの正誤の組合せとして、最も適切なものはどれか。
(ア)線形計画問題とは、目的関数が実数の決定変数の線形式として表現できる数理計画問題であり、制約条件が線形式であるか否かは問わない。
(イ)決定変数が2変数の線形計画問題の解法として、図解法を適用することができる。この方法は2つの決定変数からなる直交する座標軸上に、制約条件により示される(実行)可能領域、及び目的関数の等高線を描き、最適解を図解的に求める方法である。
(ウ)制約条件付きの非線形計画問題のうち凸計画問題については、任意の局所的最適解が大域的最適解になるといった性質を持つ。
(エ)決定変数が離散的な整数値である最適化問題を整数計画問題という。整数計画問題では最適解を求めることが難しい問題も多く、問題の規模が大きい場合は遺伝的アルゴリズムなどのヒューリスティックな方法により近似解を求めることがある。
(ア)線形計画問題とは、目的関数が実数の決定変数の線形式として表現できる数理計画問題であり、制約条件が線形式であるか否かは問わない。
(イ)決定変数が2変数の線形計画問題の解法として、図解法を適用することができる。この方法は2つの決定変数からなる直交する座標軸上に、制約条件により示される(実行)可能領域、及び目的関数の等高線を描き、最適解を図解的に求める方法である。
(ウ)制約条件付きの非線形計画問題のうち凸計画問題については、任意の局所的最適解が大域的最適解になるといった性質を持つ。
(エ)決定変数が離散的な整数値である最適化問題を整数計画問題という。整数計画問題では最適解を求めることが難しい問題も多く、問題の規模が大きい場合は遺伝的アルゴリズムなどのヒューリスティックな方法により近似解を求めることがある。
- ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:誤
- ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:誤
- ア:誤 イ:正 ウ:誤 エ:正
- ア:誤 イ:誤 ウ:正 エ:正
- ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:正
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この過去問の解説 (3件)
01
線形計画問題とは、
例えば製品1の生産数をx1,製品2の生産数をx2としたとき、それぞれの原料使用料に制約がある条件があるとします。
利益が最大に製品1と製品2の生産数を求めるときに、横軸x1,縦軸x2の直行座標に線形からなる制約式や目的関数を重ね、線形式が重なる部分を最適解として求める方法などに適用されます。
非線形計画問題とは
制約式や目的関数がsinやcosを用いたり、変数の2乗3乗、変数同士の積など、線形でない問題を扱います。
整数計画問題とは
線形計画問題のなかでも離散型の変数を扱うものです。離散型とは「1の次は2、その次は3」など整数を扱うもので、小数点などの細かい数値を扱うのを連続型と言います。線形計画問題と非線形計画問題は連続型です。
(ア)誤りです
線形計画問題で扱う等式および不等式は線形であることが条件です。
(イ)正しい記述です
直行座標系に描いた複数の制約式や目的関数が重なる頂点の位置が、最適解の候補として扱われます。
(ウ)正しい記述です
非線形計画問題のうち凸計画問題では制約領域が凸集合かつ目的関数が凸関数であり、局所的最適解と大域的最適解が等しいという特徴をもちます。
(エ)正しい記述です
連続型のような細かい数値は扱わないため、最適解を求めることが難しいのですが、遺伝的アルゴリズムなどのヒューリスティック(経験則)な方法により近似解を求めることができます。
したがって、5が正解となります。
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02
<正解>5
[解説]
最適化問題に関する記述内容についての正誤の組み合わせ問題です。
(ア)から(エ)の記述内容は、以下のとおりとなります。
(ア)誤った記述内容です。
線形計画問題とは、
目的関数が実数の決定変数の線形式として表現できる数理計画問題のことをいいます。
この場合、制約条件は、線形式であることを前提としています。
よって、誤った記述内容です。
(イ)正しい記述内容です。
決定変数が2変数の線形計画問題の解法としては、
図解法を適用することができます。
図解法とは、2つの決定変数からなる直交する座標軸上(平面上)に、
制約条件により示される(実行)可能領域
及び目的関数の線を描き、
最適解を図解的に求める方法をいいます。
よって、正しい記述内容です。
(ウ)正しい記述内容です。
制約条件付きの非線形計画問題のうち
凸計画問題については、
任意の局所的最適解が大域的最適解になるといった性質をもっています。
よって、正しい記述内容です。
(エ)正しい記述内容です。
決定変数が離散的な整数値である最適化問題を整数計画問題といいます。
この整数計画問題は、細かな数値を扱えないため、
最適解を求めることが難しい問題も多いのが特徴です。
ただし、問題の規模が大きい場合には、
遺伝的アルゴリズムなどのヒューリスティック(経験則的)な方法により
近似解を求めることができます。
よって、正しい記述内容です。
これらを踏まえて、各選択肢を検討すると以下のとおりとなります。
1 (ア)が正、(ウ)と(エ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
2 (ア)が正、(イ)と(エ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
3 (ウ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
4 (イ)が誤となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
5 (ア)から(エ)の全てが合致しているため、
適切な組み合わせとなります。
よって、5が正解となります。
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03
よって、ある範囲で固定しない限り最大値、最小値を求めることはできません。
制約条件は等式、不等式が可能です。
複数のXによって目的関数が最大または最小になる位置を探すときに用いられます。
設問の(ア)は、制約条件が非線形でも可能となっていますが、上記の規定を満たさないため不適です。
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