技術士の過去問
令和元年度(2019年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問2
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問題
技術士 第一次試験 令和元年度(2019年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
ある問屋が取り扱っている製品Aの在庫管理の問題を考える。製品Aの1年間の総需要はd[単位]と分かっており、需要は時間的に一定、すなわち、製品Aの在庫量は一定量ずつ減少していく。この問屋は在庫量がゼロになった時点で発注し、1回当たりの発注量q[単位](ただしq≦d)が時間遅れなく即座に納入されると仮定する。このとき、年間の発注回数はd/q[回]、平均在庫量はq/2[単位]となる。1回当たりの発注費用は発注量q[単位]には無関係でk[円]、製品Aの平均在庫量1単位当たりの年間在庫維持費用(倉庫費用、保険料、保守費用、税金、利息など)をh[円/単位]とする。
年間総費用C(q)[円]は1回当たりの発注量q[単位]の関数で、年間総発注費用と年間在庫維持費用の和で表すものとする。このとき年間総費用C(q)[円]を最小とする発注量を求める。なお、製品Aの購入費は需要d[単位]には比例するが、1回当たりの発注量q[単位]とは関係がないので、ここでは無視する。
k = 20,000[円]、d = 1,350[単位]、h = 15,000[円/単位]とするとき、年間総費用を最小とする1回当たりの発注量q[単位]として最も適切なものはどれか。
年間総費用C(q)[円]は1回当たりの発注量q[単位]の関数で、年間総発注費用と年間在庫維持費用の和で表すものとする。このとき年間総費用C(q)[円]を最小とする発注量を求める。なお、製品Aの購入費は需要d[単位]には比例するが、1回当たりの発注量q[単位]とは関係がないので、ここでは無視する。
k = 20,000[円]、d = 1,350[単位]、h = 15,000[円/単位]とするとき、年間総費用を最小とする1回当たりの発注量q[単位]として最も適切なものはどれか。
- 50単位
- 60単位
- 70単位
- 80単位
- 90単位
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この過去問の解説 (3件)
01
コストに関する計算問題です。
年間総費用C(q)=発注費用(k)×発注回数(d/q)+年間在庫維持費用(h)×平均在庫量(q/2)
=20000×1350/q+15000×q/2となります。
選択肢の数値をqにあてはめると、それぞれ以下の値になります。
50単位:915000
60単位:900000
70単位:910714
80単位:937500
90単位:975000
したがって、年間総費用が最も小さくなる1回当たりの発注量は60単位となります。
以上より2が正解です。
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02
年間発注量 q[個]
年間発注回数 d/q[回]
平均在庫量 q/2[個]
発注費用 k[円]
保管費用 h[円/個]
とすると
年間総費用は C = 発注回数×発注費用 + 平均在庫量×保管費用
C = d/q*k + q/2*h
C = 1350*20000/q + 15000/2*q
Cが最小になるものを探すためにCを微分する。
傾きが0となる点が極小値、極大値となる。
Cの式からグラフは下に凸なので、極小値である。
dC/dq = 7500-27000000/q^2 = 0
27000000/q^2 = 7500
q^2 = 3600
q = 60
よって、2です。
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03
<正解>2
[解説]
最適発注量に関する問題です。
問題文より、
年間総費用C(q)=年間総発注費用+年間在庫維持費用
であり、
年間総発注費用=発注費用(k)×発注回数(d/q)
年間在庫維持費用=年間在庫維持費用(h)×平均在庫量(q/2)
となることから、
年間総費用C(q)=k円×d/q回+h円/単位×q/2単位
と表すことができます。
これに問題文で与えられた数値を代入すると
年間総費用C(q)=20,000×1,350/q+15,000×q/2
となり、
qに選択肢に与えられた数値を当てはまると
以下のとおりとなります。
50単位:915,000
60単位:900,000
70単位:910,714
80単位:937,500
90単位:975,000
これらのことより、年間総費用が最も小さくなるのは、60単位となります。
よって、2が正解となります。
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