技術士の過去問
令和元年度(2019年)
適性科目 問36
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問題
技術士 第一次試験 令和元年度(2019年) 適性科目 問36 (訂正依頼・報告はこちら)
次の(ア)~(オ)の語句の説明について、最も適切な組合せはどれか。
(ア)システム安全
A)システム安全は、システムにおけるハードウェアのみに関する問題である。
B)システム安全は、環境要因、物的要因及び人的要因の総合的対策によって達成される。
(イ)機能安全
A)機能安全とは、安全のために、主として付加的に導入された電子機器を含んだ装置が、正しく働くことによって実現される安全である。
B)機能安全とは、機械の目的のための制御システムの部分で実現する安全機能である。
(ウ)機械の安全確保
A)機械の安全確保は、機械の製造等を行う者によって十分に行われることが原則である。
B)機械の製造等を行う者による保護方策で除去又は低減できなかった残留リスクへの対応は、全て使用者に委ねられている。
(エ)安全工学
A)安全工学とは、製品が使用者に対する危害と、生産において作業者が受ける危害の両方に対して、人間の安全を確保したり、評価する技術である。
B)安全工学とは、原子力や航空分野に代表される大規模な事故や災害を問題視し、ヒューマンエラーを主とした分野である
(オ)レジリエンス工学
A)レジリエンス工学は、事故の未然防止・再発防止のみに着目している。
B)レジリエンス工学は、事故の未然防止・再発防止だけでなく、回復力を高めること等にも着目している。
(ア)システム安全
A)システム安全は、システムにおけるハードウェアのみに関する問題である。
B)システム安全は、環境要因、物的要因及び人的要因の総合的対策によって達成される。
(イ)機能安全
A)機能安全とは、安全のために、主として付加的に導入された電子機器を含んだ装置が、正しく働くことによって実現される安全である。
B)機能安全とは、機械の目的のための制御システムの部分で実現する安全機能である。
(ウ)機械の安全確保
A)機械の安全確保は、機械の製造等を行う者によって十分に行われることが原則である。
B)機械の製造等を行う者による保護方策で除去又は低減できなかった残留リスクへの対応は、全て使用者に委ねられている。
(エ)安全工学
A)安全工学とは、製品が使用者に対する危害と、生産において作業者が受ける危害の両方に対して、人間の安全を確保したり、評価する技術である。
B)安全工学とは、原子力や航空分野に代表される大規模な事故や災害を問題視し、ヒューマンエラーを主とした分野である
(オ)レジリエンス工学
A)レジリエンス工学は、事故の未然防止・再発防止のみに着目している。
B)レジリエンス工学は、事故の未然防止・再発防止だけでなく、回復力を高めること等にも着目している。
- ア:B イ:A ウ:A エ:A オ:B
- ア:B イ:B ウ:B エ:B オ:A
- ア:A イ:A ウ:A エ:B オ:A
- ア:A イ:B ウ:A エ:A オ:B
- ア:B イ:A ウ:A エ:B オ:A
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この過去問の解説 (3件)
01
安全に関する技術用語の正誤を問う問題です。技術士としての基本知識になりますので、よく確認していきましょう。
(ア)「システム安全」は、ハードウェアのみに関する問題でなく、安全性を確保する技術とその運用を統合してシステムの安全を実現するという概念ですので、環境・物的、および人的要員の総合的対策によって達成されます。したがって、B)が適切になります。
(イ)「機能安全」を、IS C 0508(IEC 61508)では「被制御機器(EUC)及び被制御機器制御系の全体に関する安全のうち、電気・電子・プログラマブル電子安全関連系及び他のリスク軽減措置の正常な機能に依存する部分」と定義しています。「電気・電子・プログラマブル電子安全関連系及び他のリスク軽減措置」は「主として付加的に導入された電子機器を含んだ装置」に該当しますので、A)が適切になります。
(ウ)平成19年に厚労省から改正発出された「機械の包括的な安全基準に関する指針」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb3487&dataType=1&pageNo=1
では、「機械の安全確保の方策は、機械の製造等を行う者によって十分に行われることが原則であるが、機械の製造等を行う者による保護方策で除去又は低減できなかった残留リスクについては、使用上の情報に含めて提供すべきものとしていること。」と記載されています。したがって、A)が適切になります。
(エ)安全工学の考え方においては、ヒューマンエラーなど、個人的な資質に起因する問題点よりも、安全教育や装置やシステム、操作方法などの観点からヒューマンエラーを回避するための方策に重点が置かれています。したがって、A)が適切になります。
(オ)レジリエンス、の本来の意味は「変化に対処する能力」のことですので、「レジリエンス工学」は変化後の回復力にも着目した考え方になります。したがって、B)が適切になります。
以上、正解選択肢は1.となります。
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02
<正解>1
[解説]
語句の説明内容として適切なものの組み合わせを回答する問題です。
各選択肢の用語の説明は以下のとおりです。
(ア)システム安全
システム安全は、
システムにおけるハードウェアの問題のほか、
環境要因、物的要因及び人的要因に対して、
総合的に対策することによって達成されるものとなります。
よって、B)の説明が適切です。
(イ)機能安全
機能安全は、
監視装置や防護装置などの付加機能によるリスク低減策のことをいいます。
つまり、安全を確保するため、
付加的に導入された電子機器を含んだ装置が正しく働くことによって
実現される安全のことをいいます。
よって、A)の説明が適切です。
(ウ)機械の安全確保
機械の安全確保の方策は、
機械の製造等を行う者によって十分に行われることが原則とされています。
ただし、
機械の製造等を行う者による保護方策で
除去又は低減できなかった残留リスクについては、
使用上の情報に含めて、提供すべきものとされており、
使用者に対する情報提供があって、
使用者が残留リスクに対応することになります。
よって、A)の説明が適切です。
(エ)安全工学
安全工学とは、
工業、医学、社会生活等において、
システムや教育、工具や機械装置類等による
事故や災害を起こりにくいようにする、
安全性を追求・改善する工学の一分野をいいます。
よって、A)の説明が適切です。
(オ)レジリエンス工学
工学におけるレジリエンスとは、
外乱に対して機能を維持しながら効率的に回復できる
システムの弾力的な性質をいいます。
よって、B)の説明が適切です。
これらを踏まえて、各選択肢を検討すると以下のとおりとなります。
1 適切な組合せです。
アからエの全てが合致するため、
適切な組み合わせとなります。
2 不適切な組合せです。
イ、ウ、エがBで、オがAのため、
不適切な組合せです。
3 不適切な組合せです
ア、オがA、エがBのため、
不適切な組合せです。
4 不適切な組合せです。
アがA、イがBのため、
不適切な組合せです。
5 不適切な組合せです。
エがB、オがAのため、
不適切な組合せです。
よって、正解は1となります。
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03
イ B) 機械の目的のための制御システムの部分だけではないため×です。
ウ B) 残留リスクへの対応は、全て使用者に委ねられる可能性はありますが、十分対策することが求められるため×です。
エ B) 原子力や航空分野に代表される大規模な事故や災害を問題視したものではなく、すべてにおいて求められるため×です。
オ A) 事故の未然防止・再発防止のみではないため×です。
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