技術士の過去問
令和元年度(2019年)再試験
適性科目 問35
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
技術士 第一次試験 令和元年度(2019年)再試験 適性科目 問35 (訂正依頼・報告はこちら)
公益通報(警笛鳴らし(Whistle Blowing)とも呼ばれる)が許される条件に関する次の( ア )~( エ )の記述について、正しいものは ○ 、誤っているものは × として、最も適切な組合せはどれか。
( ア )従業員が製品のユーザーや一般大衆に深刻な被害が及ぶと認めた場合には、まず直属の上司にそのことを報告し、自己の道徳的懸念を伝えるべきである。
( イ )直属の上司が、自己の懸念や訴えに対して何ら有効なことを行わなかった場合には、即座に外部に現状を知らせるべきである。
( ウ )内部告発者は、予防原則を重視し、その企業の製品あるいは業務が、一般大衆、又はその製品のユーザーに、深刻で可能性が高い危険を引き起こすと予見される場合には、合理的で公平な第三者に確信させるだけの証拠を持っていなくとも、外部に現状を知らせなければならない。
( エ )従業員は、外部に公表することによって必要な変化がもたらされると信じるに足るだけの十分な理由を持たねばならない。成功をおさめる可能性は、個人が負うリスクとその人に振りかかる危険に見合うものでなければならない。
( ア )従業員が製品のユーザーや一般大衆に深刻な被害が及ぶと認めた場合には、まず直属の上司にそのことを報告し、自己の道徳的懸念を伝えるべきである。
( イ )直属の上司が、自己の懸念や訴えに対して何ら有効なことを行わなかった場合には、即座に外部に現状を知らせるべきである。
( ウ )内部告発者は、予防原則を重視し、その企業の製品あるいは業務が、一般大衆、又はその製品のユーザーに、深刻で可能性が高い危険を引き起こすと予見される場合には、合理的で公平な第三者に確信させるだけの証拠を持っていなくとも、外部に現状を知らせなければならない。
( エ )従業員は、外部に公表することによって必要な変化がもたらされると信じるに足るだけの十分な理由を持たねばならない。成功をおさめる可能性は、個人が負うリスクとその人に振りかかる危険に見合うものでなければならない。
- ア:× イ:○ ウ:× エ:○
- ア:○ イ:× ウ:○ エ:×
- ア:○ イ:× ウ:× エ:○
- ア:× イ:× ウ:○ エ:○
- ア:○ イ:○ ウ:× エ:×
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
イ. 即座に外部に現状を知らせるべきではなく、内部通報するべきなので、誤りです。
ウ. 第三者に確信させるだけの証拠は必要なので、誤りです。
エ. 正しい
よって答えは3です。
参考になった数19
この解説の修正を提案する
02
内部告発や公益通報に関する問題も、技術士試験ではよく出題されます。各記述を注意深く読んで、正誤を正確に判断しましょう。内部告発の正当化条件としては、リチャード・T・ディジョージによる以下の5つの条件が有名です。
I. 企業が、その製品や政策を通じて、一般大衆に対して、深刻かつ相当な被害を及ぼすこと。
II. 従業員が一般大衆に深刻な被害が及ぶと認めた場合には、直属の上司にそのことを報告し、自己の道徳的な懸念を伝えるべきである。そうした行動をとらない限り、内部告発の行為は明確に正当化されない。
III. 直属の上司が、自分の懸念や訴えに対して何ら有効な行動を行わなかった場合には、従業員は内部的な手続や企業内での可能な手段に手を尽くすべきである。これらの手段には、通常、経営の上層部や、必要であり可能な場合には、取締役会に報告することも含まれる。
IV. 内部告発者は、その人物とその状況に対する認識が正しいものであること、また、その企業の製品あるいは業務が、一般大衆、またはその製品の使用者に深刻で可能性の高い危険性を引き起こすということを、合理的で公平な第三者に確信させるだけの証拠を持っているか、入手しなくてはならない。
V. 従業員は、外部に公表することによって必要な変化がもたらされると信じるに足るだけの十分な理由を持たなければならない。成功をおさめる可能性は、個人が追うリスクとその人に振りかかる危険に見合うものでなければならない。
以上に合致する記述は(ア)と(エ)、合致しない記述は(イ)と(ウ)となります。
したがって、正解選択肢は、3.となります。
参考になった数14
この解説の修正を提案する
03
<正解>3
[解説]
公益通報に関する正誤の組合せ問題です。
(ア)から(エ)の正誤は、以下のとおりとなります。
(ア)正しい記述です。
従業員が製品のユーザーや一般大衆に深刻な被害が及ぶと認めた場合には、
まずは、直属の上司にそのことを報告し、
自己の道徳的懸念を伝えるべきです。
なお、そのような行動をとらない限り、
内部告発の行為は明確に正当化されないと考えられています。
よって、正しい記述です。
(イ)誤った記述です。
直属の上司が、自己の懸念や訴えに対して何ら有効なことを行わなかった場合には、
従業員は内部的な手続や企業内での可能な手段を講じることが必要です。
よって、「即座に外部に現状を知らせるべきである。」という記述は、誤りです。
(ウ)誤った記述です。
内部告発者は、予防原則を重視し、その企業の製品あるいは業務が、
一般大衆、又はその製品のユーザーに、
深刻で可能性が高い危険を引き起こすと予見される場合には、
合理的で公平な第三者に確信させるだけの証拠を既に持っているか、
それを入手することが求められます。
よって、「合理的で公平な第三者に確信させるだけの証拠を持っていなくとも、
外部に現状を知らせなければならない。」という記述は、誤りです。
(エ)正しい記述です。
従業員は、外部に公表することによって
必要な変化がもたらされると信じるに足るだけの
十分な理由を持たねばならないと考えられます。
また、成功をおさめる可能性は、個人が負うリスクと
その人に振りかかる危険に見合うものでなければならないと考えられます。
よって、正しい記述です。
これらを踏まえて、各選択肢を検討すると以下のとおりとなります。
1 (ア)が×、(イ)が〇となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
2 (ウ)が○、(エ)が×となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
3 (ア)から(エ)の全てが合致しているため、
適切な組み合わせとなります。
4 (ア)が×、(ウ)が〇となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
5 (イ)が〇、(エ)が×となっているため、
不適切な組み合わせとなります。
よって、3が正解となります。
参考になった数10
この解説の修正を提案する
前の問題(問34)へ
令和元年度(2019年)再試験問題一覧
次の問題(問36)へ