介護福祉士の過去問
第29回(平成28年度)
発達と老化の理解 問70
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問題
介護福祉士国家試験 第29回(平成28年度) 発達と老化の理解 問70 (訂正依頼・報告はこちら)
高齢者の薬物代謝に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 消化管からの薬剤の吸収力は低下する。
- 肝臓での薬剤の代謝に要する時間が短縮する。
- 腎臓からの薬物排泄量は増加する。
- 脂溶性薬剤の蓄積は起こりにくくなる。
- 複数の薬剤間の相互作用が起こりやすい。
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この過去問の解説 (5件)
01
高齢者には複数の疾患を抱えている人が多く、服薬する薬が増えることで薬同士の相互作用が起こりやすくなります。
1.消化管の機能は低下するものの薬物の吸収力への影響は少ないとされています。
2.肝機能が低下するため、代謝にかかる時間は長くなります。
3.腎機能の低下により、薬物は体内に蓄積しやすくなります。
4.高齢者は体脂肪が増加するため、脂溶性薬物は蓄積しやすくなります。
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02
高齢者は内臓機能の衰えから肝臓の解毒作用や腎臓の排泄作用が低下すると、薬剤の成分が体内に残りやすくなります。
よって、複数の薬剤の相互作用が起こりやすくなります。
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03
加齢とともに疾病が増え、沢山の内服薬を内服するため、相互作用が起こりやすくなります。
不正解とその解説
「1」・・・消化官の機能低下はしますが、薬物の吸収力には影響はありません。
「2」・・・肝臓の機能低下はするため、代謝にかかる時間が多くなります。
「3」・・・腎機能低下により、体内に蓄積されます。
「4」・・・加齢とともに体脂肪がたまりやすくなり、蓄積は起こりやすくなります。
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04
他の選択肢については以下のとおりです。
1.加齢により、消化管の機能は低下しますが、それによって薬剤吸収力が低下しているとはいえません。
2.加齢により、肝臓の機能も低下します。そのため、代謝に要する時間がかかります。
3.加齢により、腎臓の機能も低下し、薬物は体内に蓄積されます。
4.高齢者は体脂肪がたまりやすくなり、脂溶性薬剤の蓄積は起こりやすくなります。
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05
高齢者は薬剤が体内に残りやすいために、相互作用が起こりやすくなります。
1 一般に加齢により消化管の機能は低下し、栄養の吸収力が低下します。薬剤の吸収については大きな影響はないと考えられます。
2 加齢により肝臓の機能も低下するため、代謝に必要な時間は長くなると考えられます。
3 腎臓は体外への排出を担う器官です。加齢によって腎臓の機能が低下すると、薬物は体内に蓄積されやすくなります。
4 高齢者は体脂肪がたまりやすくなります。脂溶性薬剤は血中濃度が下がるものの、体内への蓄積は起こりやすくなります。
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