マンション管理士の過去問
令和4年度(2022年)
問38

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問題

マンション管理士試験 令和4年度(2022年) 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの防水施工に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
  • ウレタン系シーリング材は、耐候性が高いので屋外の金属と金属との接合部の目地に適したシーリング材である。
  • 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。
  • 露出アスファルト防水工法は、ルーフバルコニー等の日常的に使用する場所には採用されない。
  • シリコーン系シーリング材は、耐久性及び接着性が高く、目地周辺を汚染しないので、使用箇所が限定されない。

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この過去問の解説 (2件)

01

 マンションの防水施工に関する基本的な出題です。

選択肢1. ウレタン系シーリング材は、耐候性が高いので屋外の金属と金属との接合部の目地に適したシーリング材である。

 ウレタン系シーリング材は、紫外線に弱く劣化が速いため、耐候性が低く直接外部に接する場所にはあわないですが、伸縮性が低いため、コンクリート目地等に使用されます。

 つまり、「耐候性が高いので屋外の金属と金属との接合部の目地に適したシーリング材である。」という部分が、適切ではありません。

選択肢2. 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。

 アスファルト防水の改修には、既存の防水層をすべて引き剥がして作業をし、防水層を引き剥がしたあとに、きれいにしてから下地処理をゼロから施していき、防水層を施工していくという工法である撤去工法と、防水層の痛んでいる部分のみを撤去していき、部分的に下地の調整をおこないながら、新しい防水層を入れていくという工法であるかぶせ工法とがあります。

 つまり、「屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。」ということでは必ずしもないので、適切ではありません。

選択肢3. 露出アスファルト防水工法は、ルーフバルコニー等の日常的に使用する場所には採用されない。

 露出アスファルト防水は、防水層の表層には、砂付ルーフィングが使用されます。また、防水層の下に、断熱材を敷き込んだものである断熱工法のものもあります。傷がつきやすく強度も弱いため、日常歩行箇所には適しません。

 つまり、「露出アスファルト防水工法は、ルーフバルコニー等の日常的に使用する場所には採用されない。」ということですので、適切です。

選択肢4. シリコーン系シーリング材は、耐久性及び接着性が高く、目地周辺を汚染しないので、使用箇所が限定されない。

 シリコーン系シーリング材は、シーリング材の中で最も高性能であるが、周辺の壁面等を汚染させる傾向があるため、ガラスと金属の間など、使用箇所が限られます。また、表面に塗装はのりません耐久性には優れています

 つまり、「シリコーン系シーリング材は、耐久性及び接着性が高く、目地周辺を汚染しないので、使用箇所が限定されない。」ということではないので、適切ではありません。

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02

この問題は、マンションの防水施工に関する知識を問うものです。各選択肢について、その記述が防水施工の実際に関して適切であるかどうかを判断する問題です。

選択肢1. ウレタン系シーリング材は、耐候性が高いので屋外の金属と金属との接合部の目地に適したシーリング材である。

適切でない

ウレタン系シーリング材は、紫外線に弱く劣化が速いため、耐候性は高くないとされます。また、伸縮性が高いため、コンクリート目地等に使用されます。

選択肢2. 屋上の保護アスファルト防水の改修では、既存防水層を撤去し新たな防水層を施工することが一般的である。

適切でない

アスファルト防水の改修には、既存の防水層をすべて引き剥がして作業を行う「撤去工法」と、防水層の痛んでいる部分のみを撤去して部分的に下地の調整を行いながら新しい防水層を入れていく「かぶせ工法」があります。どちらの工法も一般的に使用されます。

選択肢3. 露出アスファルト防水工法は、ルーフバルコニー等の日常的に使用する場所には採用されない。

適切

露出アスファルト防水は、傷がつきやすく強度も弱いため、日常歩行箇所には適しません。この記述は適切です。

選択肢4. シリコーン系シーリング材は、耐久性及び接着性が高く、目地周辺を汚染しないので、使用箇所が限定されない。

適切でない

シリコーン系シーリング材は、耐久性に優れていますが、周辺の壁面等を汚染させる傾向があるため、使用箇所が限られます。また、シリコーン系シーリング材の表面には塗装がのりにくいとされます。

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