宅地建物取引士の過去問
平成28年度(2016年)
権利関係 問1

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問題

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は4

・解答のポイント!
宅建士試験の民法の出題傾向として、条文に規定があるかどうかを問う問題は頻出です。
基本テキストに載っているものだけでもいいので、条文を根拠にする選択肢か、判例を根拠にする選択肢かを見分けられるようにしましょう。

・解説
1.民法404条では、「利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年5分(5%という意味)とする」と規定されています。
よって、問題文のような規定はありません。

2.敷金についての判例の中には、「敷金を差し入れた場合、賃借人は、債務の不履行がないことを条件にその返還を請求することができる(大判大15.7.12)」というものがあります。
この判例の意味を反対に考えてみると、債務不履行があった場合には、敷金を、賃借人が債務不履行によって生じさせてしまった債務の弁済に充てることができます。
しかし、現行民法の条文には、これに関する規定はありません。

3.判例には、「免責的債務引受は、債務者の意思に反しない限り、債権者と引受人の同意のみでされる(大判大10.5.9)」というものがあり、説明としては正しいのですが、現行民法にはこのような規定はありません。

4.民法537条1項に規定されており、第三者のためにする契約といいます。条文そのままの出題です。

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02

正解:4

1:民法の条文には規定されていません。
民法には、「利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は年5分(5%)とする」と規定されています。
年3%という部分が誤りとなっています。

2:民法の条文には規定されていません。
敷金は、賃貸借が終了し、家屋明け渡し義務履行までに発生する賃料相当額の損害金債権や、その他の賃貸借契約によって賃貸人が賃借人に対して取得する債権を担保するものだとされています。


3:民法の条文には規定されていません。
免責的債務引受けというのは、債務引受によって、従来の債務者が債務を免れる契約のことです。免責的債務引受は債務者の同意がなくても、債権者と引受人との契約によってすることができるとされています。

4:民法の条文に規定されています。
「第三者のためにする契約」として、民法573条1項にそのまま規定されているものです。

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03

正解は4です。

<条文問題について>
民法の条文は莫大な量がありますので、丸暗記は現実的ではありません。
したがって、対策のしようがないと思いますが
より多くの過去問・模試などを解くことで、
条文問題で驚かないように慣れておきましょう。

①問題文は改正後の内容を示したものです。
現行民法では年3%ではなく年5%ですので
数字の間違いという観点でも×ということになります。

②現行民法でこのような記述はありません。
改正後の新民法での規定になります。

③現行民法にこのような記述はありません。
改正後の新民法での規定になります。

④問題文の通り民法条文に規定されています。
「契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約した時は、その第三者は債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する」

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04

正解は【4】になります。

1:民法第404条では、利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は年五分とすると記載があり、この条文では法定利率について述べております。
選択肢の規定の利率のパーセンテージが間違っていますので誤りになります。

2:民法上、選択肢のケースでは条文の規定はありません。
判例を紐解くと、その賃借人に対しての債務不履行では、賃貸人がその敷金を債務の弁済に充てることができることにはなっています。

3:選択肢2と同様に、民法上の条文の規定には存在していません。
判例では、免責的債務引受の場合、債権者と引受人となる者との契約によってすることはできます。

4:民法第537条の1項に、契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは、
その第三者は、債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有するとあり、第三者のためにする契約について述べています。
選択肢の通りとなり、この選択肢が正解になります。

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